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“廃墟の街”熱海が「奇跡の大復活」を遂げた理由

市来広一郎(いちき こういちろう:株式会社machimori代表取締役)

2019年07月17日 公開 2019年07月17日 更新

 

地方創生のKSFは何か?

インタビューを行ったのは「MARUYA」から目と鼻の先にある、コワーキングスペースの「naedoco」
インタビューを行ったのは「MARUYA」から目と鼻の先にある、コワーキングスペースの「naedoco」

――熱海以外の地域でも地方創生をめざすうえで、「こうするとうまくいく」という共通項がありそうです。地方創生のKSF(重要成功要因)は何だとお考えですか。

1つは地方創生に関わる人の「成果へのコミットメント」でしょうか。本気でこの地域を変えたい、良いものにしたいという想いがあるからこそ、街のキーパーソンたちが協力してくれるようになり、新しい動きに抵抗が起きても盾になってくれるのです。

もう1つ地方創生の成否に関わる点は、「その街のどんな課題を解決したいのか」を明確にできているかどうか。街の現状とビジョンのギャップをとらえて、これからとるアクションが課題解決に寄与するのかを都度判断しないといけない。

そのためには、最初は自分の主観でいいので「どんな街なら過ごしたいと思えるのか」というビジョンを描いたうえで、小さなアクションを考える必要があります。

 

地方創生に関わる人材は「ニーズの代弁者」であれ

――市来さんのように、インパクトの大きい地方創生を担う人材には、どういう能力が必要ですか。

色々なタイプがあると思いますが、まちづくりに関わり、人をつないでいくうえで大事なのは「聞き出す力」ですね。街の人たちが何を望んでいて、これからどうありたいと思っているのか。これを聞き出したり、行動を観察したりして見抜くことが必要になります。

新しい飲食店ができたら食べに行って、経緯を聞いてみるとか。彼らの言葉だけでなく、行動に目を配ることで、本当に抱えている悩みや課題が見えてきます。

ある師匠からいわれたのは「ニーズの代弁者たれ」という言葉。声を挙げられていない人のニーズにいかに気づき、説得力をもって語る力が重要だと思います。

著者紹介

フライヤー(flier)

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