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元外交官が教える「外国人にささる”日本史のツボ”」

山中俊之(元外交官)、鬼塚忠(作家エージェンシー代表)

2020年03月26日 公開 2024年12月16日 更新

元外交官が教える「外国人にささる”日本史のツボ”」

山中俊之(やまなか・としゆき)氏は、外交官からキャリアが始まり、いくつかの職を経験されたあと、現在は株式会社グローバルダイナミクス代表取締役社長であり、神戸情報大学院大学教授でもあります。

「世界と日本」の歴史や文化について造詣は深く、主に世界に通用する人材を育てることを使命と考えています。少しでも多くの日本人に国際的に通用する教養を身につけて欲しい。そのためには日本史をいかに世界の人たちに伝えるかが重要だと考え、『世界96カ国をまわった元外交官が教える 外国人にささる日本史12のツボ』を上梓しました。

本稿では、作家エージェントでかつ自身も『花戦さ』などのヒット作品の著者でもある鬼塚忠さんが、山中さんに「外国人にささる日本史」を聞きました。

 

日本人は戦国、幕末が好きだが、外国人にとっては…

(鬼塚)今日はお越し頂きありがとうございました。山中さんは元外交官でエジプト、英国、サウジアラビアに赴任し、世界から日本を見てきましたよね。

世界の有識者の方々の日本史への興味の持ち方は、私たち日本人が持つ日本史への興味の持ち方と違うということですが、どこがどう違うのですか?

(山中)今日はお招きいただきありがとうございました。海外の視点で日本を見ると、日本の文化には日本人が思いもよらぬような驚くべき点があります。

日本人は、大河ドラマの題材でも分かるように、戦国時代や幕末維新の時代に興味があります。ところが外国人にとっては、戦国時代は単なる権力闘争の時代に過ぎず、世界のどこにでも転がっているような話です。

今年の大河ドラマのクライマックスにある本能寺の変も、世界のどこにでもあるような主君への裏切りにすぎない。むしろその手の話は世界の方がはるかに迫力あるのです。

幕末維新も、日本の近代化の契機になったという点では関心はありますが、寺田屋事件、薩長同盟などの個別の事象や、坂本龍馬、西郷隆盛などの登場人物についてはさほど関心がありません。

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海外から驚かれる「天皇制」

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