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2時間の残業が「たった1秒」で消滅!?  圧倒的な差がつく「Excelマクロ」の破壊力



2020年04月10日 公開

吉田拳(Excel業務改善コンサルタント)

マクロが使いこなさればそんな残業しなくていいのに

「前向きな怠惰」で仕事はもっとラクになる――。そう語るのは、Excel業務改善コンサルタント、Excel研修講師としてこれまで300社5000人以上に「Excelを武器に人と企業が成長できるサポート」をおこなってきた、株式会社すごい改善・代表取締役の吉田拳氏。

たとえ数十工程にも渡る複雑な作業も、Excelで自動化をする仕組みを作ることで、1回あたりわずか「1秒」で済んでしまう。「Excelマクロ」と呼ばれるこの機能は、Excel作業地獄に明け暮れるビジネスマンにとっては夢のような機能といえる。

本稿では、吉田氏の著書『たった1秒で仕事が片づくExcel自動化の教科書【増強完全版】』より、一度習得すればルーティンワークを圧倒的に効率化できる、Excelマクロ機能のインパクトについて解説した一節を紹介する。

※本稿は吉田拳著『たった1秒で仕事が片づくExcel自動化の教科書【増強完全版】』(技術評論社)より一部抜粋・編集したものです。

 

「この長時間作業、いつまで続けるのか…」

「この長時間単純作業を続けてて、今後の俺の人生に役に立つんだろうか……」

弊社のクライアント企業で出会った、ある若手社員さんがつぶやいた言葉です。

彼は日本を代表する大手インターネット広告代理店にて、さまざまなExcel作業……おもにインターネット広告の費用対効果を検証するレポート作成を担当されていました。こちらの業界は、あらゆる仕事の中でも外資系金融と並ぶ屈指のExcel作業量があり、社員の皆様は連日長時間Excelと格闘されていらっしゃいます。

中でも印象深かった案件として、「お客様向けに毎日提出するレポートの作成に、毎回2時間かかっていた」というものがありました。

2時間×20営業日=月間40時間

1日8時間勤務として、丸5日分の時間がExcelによるレポート作成作業に費やされていたわけです。

この作業は、手順が多く複雑なうえ、同じプロセスをいくつものシートで繰り返す必要があるものです。1日の所要時間が2時間というのも、この作業に十分慣れた担当者がスムーズにミスなく行った場合の話。担当者が変わったら、慣れるまでのしばらくの間は、また3時間以上はかかることが予想されます。手作業でやっているのでミスも起こりやすく、ミスがないかの確認、ミスがあればその修正……と所要時間はどんどん増えていくものでした。

はたして、この作業に1回2時間、月間40時間という貴重な時間を費やす価値があるのかどうか?

もちろん、資料を作成すること自体はとても大切です。しかし、この作業がじつは1回あたりわずか1秒で済ませてしまえることがわかったとしたらどうでしょうか? それでも、今後も変わらず、1回2時間をかける必要があるでしょうか?

2時間の作業が1秒で終わらせられれば、新しく2時間分の時間ができることになります。その時間を使って、今まではやっていなかった、あるいは時間が足りなくてできなかった、新しくてより生産性の高い仕事を始めることができたら……そのほうがいいとは思わないでしょうか?

 

「たった1秒」で作業が完了

そこで私が行ったのは、作業の瞬殺自動化です。具体的には、その作業を一瞬で終わらせるオリジナルの「自動化ツール」をExcelで作ってしまうということです。

レポート作成作業のご担当者様は非常に優秀な方で、将来その仕事を引き継ぐ際のことも考えて、いつもの作業の「手順」をきちんと箇条書きで順番に書き出されていました。じつは、こうした「手順を書くこと」が、業務の効率化・自動化には極めて大切なのです。この「手順の具体的な言語化」ができなければ、Excel作業の瞬殺自動化はできません。思考や知識経験の言語化はそれほど大事なことです。

といっても、難しいことではありません。作業マニュアルを作るのと同じで、いつもの作業手順を、自分以外の他人がやる場合でも困らないように、わかりやすく普通の言葉で書き出すだけです。

そのように文字化された「手順書」があれば、あとはその手続きどおりにExcelが動くように、今度はExcelが理解できる独自の言葉に翻訳しながらExcelに対して動作指示文を書くだけです。この作業を「プログラミング」と言います。そのプログラミングには、日本語ではなく、「VBA(ブイビーエー、Visual Basic for Applicationsの略)」と呼ばれるコンピュータ言語を使います。たとえば、

「ダウンロードしておいたCSVファイルを開いて、不必要な列や行を削除して、この列とこの列を入れ替えて、この列の数字にこの列の数字をかけ算して、この列の数字が0の場合は赤く色をつけて、そのシートを20回コピーして、その都度名前を変えて……」

といった数十工程にも渡る、従来は2時間かかっていた作業を自動化するとどうなるか。

「シート上に設置したボタンを1クリック」

これだけで済んでしまいます。時間にして、処理完了まで約1秒。数十工程に渡る2時間の作業が、1クリック、1秒で終わるのです。

この「自動化ツール」を完成させ、メール添付で担当者様に送って差し上げました。そして電話で使い方を教えて差し上げたのですが、いつも2時間かかっていた作業が1秒で終わるのを見た瞬間、彼は電話口の向こうで歓喜の悲鳴を上げていました。

「私が今まで2時間かけていたのは何だったんですか……!」

そして彼は、毎日新しく2時間が空いたおかげで、今までできなかった仕事に取り組み、または残業をすることなく早目に帰って、公私ともにより充実した生活を送れるようになったのです。1日あたり2時間→1秒。1ヶ月単位でみれば、じつに40時間の作業時間が20秒に短縮されたわけです。

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