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「どうせ自粛生活なら勉強を」の決意を三日坊主に終わらせない方法

碇ともみ(キャリアコンサルタント)

2020年05月04日 公開 2020年05月04日 更新

 

【その3】「合格」するまでやらなくていい。期間限定で気楽に取り組む

難易度の高い資格を取得する場合は、「この資格は3カ月で」「これは2年以内の勉強にする」など、期間を設定して取り組むことで精神的な負担を減らすことができます。ただし、「ぴったりここまで」といった厳格なものではなく、柔軟な区切りで問題ありません。

本来は自分を輝かせるための勉強や努力だったはずが、苦しみや悩みになってしまっては本末転倒です。ある程度、やってみて続かなかったものは思い切ってやめて、別のことに挑戦することも大切です。

あらかじめ期間を決めることで、途中で投げ出すことへの罪悪感がなく、「区切り」として考えられるので、楽な気持ちで次に向かえます。

再開したくなった場合には、また期間を決めて始めればよいのです。柔軟な考えを持っておくと、一度は諦めた勉強でも前向きに再挑戦することができます。

疲弊しきる前に気持ちを切り替えられれば、学ぶことに臆病にならずに済み、新たな目標に向かうことも可能です。自ずと良い結果も得られるようになるでしょう。

 

【その4】「やるべきこと」より「やりたいこと」を優先させる

一度に複数の資格を取得する場合、普通は、締め切りや試験日が早い順番に勉強を進めていくものです。しかし、私はあえて、「やりたい」と思うものから先に手をつけていくことをお勧めしています。自分のやる気を第一にすることで、勉強に対するモチベーションを高く維持できるからです。

「気乗りしないこと」を始めるには、何かとエネルギーを使います。どんなに「やるべきこと」でも、苦手なこと、気乗りしないものを無理にやろうとすると、集中力もモチベーションも続きません。すると、結果として勉強の「質」も落ちてしまいます。

たいていの社会人は、自分のスキルアップのために使える時間が限られています。だからこそ、たとえ短い時間でも内容が濃く、質の高い勉強が求められます。やりたいことやアイデアが降臨してきたタイミングを優先したほうが、結果的に質の高い勉強につながります。

 

【その5】「こっそり勉強」は逆効果。公言して「周囲の後押し」を味方にする

大人になってからの勉強は、人に言わずに静かに行いたいと思っている人は多いと思います。しかし、その美学は逆効果です。

自分の進捗状況を開示することで、他者が手助けしてくれることがあるからです。勉強でわからないところ、苦手なところを教えてもらえたり、有益な情報を提供してもらえたりすることもあります。

社会人になってからの勉強は、ある程度できあがった環境の中で自分の付加価値をつけるものです。そのとき失敗しても、次の機会にいくらでも再挑戦ができます。だからこそ、自分のことを開示して、他者やその他の力を利用しながら効率的に進めていくほうがスマートに進められるのです。

実行計画を作ってその通りにしっかり進めていくべき、という常識にとらわれてしまうと、計画に振り回されてしまい、新しい知識の世界に飛び込むときのワクワクした気持ちが萎えてしまいます。自分のできる範囲で、柔軟に変えられる計画のほうがストレスにならずに済みます。

どうしてもできないことやしたくない気持ちになるものに関しては、今の時点では自分には合っていないとの判断もできます。時には捨てる勇気も必要です。それは、逃げではありません。

いったん陣地に帰って戦略を立て直すと捉えて、自分自身のキャリアをデザインし直せばよいことです。それができるのは、大人の勉強ならではです。

勉強は、自分の可能性や選択肢を増やします。ぜひ、皆さんもステイホームの期間を活用して、やってみたかったことに今こそ挑戦してみてはいかがでしょうか。

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