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「常に不機嫌で怒っている上司」が部下に隠している“心の底の劣等感”

石川幹人(明治大学教授)

2020年06月03日 公開 2022年08月01日 更新

「常に不機嫌で怒っている上司」が部下に隠している“心の底の劣等感”

「どうして俺の言ったようになってないんだ?」「今日まで、って言ったよね?」…相手の落ち度や、自分の思いどおりにならないことを見つけると、すぐに怒りだす。

部下には自分の地位を振りかざしておきながら、目上の人物には従順にふるまって必死に取り入ろうとする。そんな「ざんねんな上司」が世の中からいなくならないのは、いったいなぜなのか。

「いつも怒りっぽい上司」の背後にある心理は、先史時代にまでさかのぼることができる。そう語るのは、進化心理学、認知行動論の第一人者である、明治大学教授の石川幹人氏。

本稿では、石川氏の新著『職場のざんねんな人図鑑〜やっかいなあの人の行動には、理由があった! 』より、いつも怒りっぽい態度で部下を疲弊させる「怒りんぼ属」の生態、彼らとのつきあい方について解説した一節を紹介する。

※本稿は石川幹人著『職場のざんねんな人図鑑〜やっかいなあの人の行動には、理由があった! 』(技術評論社)より一部抜粋・編集したものです。

 

同僚や部下を振り回す「いつも不機嫌な上司」

「どうして俺の言ったようになってないんだ?」
「今日までって言ったよね?」

こんな風にオフィスに怒号が響き、ご本人はご機嫌斜め。たまたまではなく、いつもこう。相手の落ち度や自分の理想どおりになっていない点を見つけ出し、自分の怒りの感情に乗せて指摘して回っているのが常です。

自分の理想や絶対的な目標が決まっており、部下や周囲が思うとおりに動かないと、途端に不機嫌になります。どうやら「自分以外の人間は、自分の思うとおりに動くべきだ」という考えがあるようです。

「リーダーの言うことは絶対」
「俺に逆らうのか」
「言うこと聞けない奴はクビ」

など、さまざまな言葉を使って人を支配しようとします。プライドや「自分はできる」という自負が強く、他人を「できない人」として攻撃して回ります。

また、自分のミスはさりげなくそれを気づけなかった他人のせいに転換するしたたかさと小狡さを持ち合わせています。そのため、仲間や部下は音を上げやすく、無理やりついていける体育会系か気の弱い人でない限り、なかなかいっしょに働けません。

そのため、メンバーの入れ替わりの激しい組織になりがちです。カリスマ性のあるタイプならばそれが味になることもありますが、多くの場合は裏では嫌われています。

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