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超高齢社会だからこそ、道路は特定財源に戻せ

2020年10月12日 公開

石原伸晃(衆議院議員),河合雅司 (人口減少対策総合研究所 理事長)

 

道路予算は特定財源に戻すべきだ

(石原)イノベーションも重要ですが、超高齢社会に向けて、安全・安心な国づくりを行っていくことも非常に大切なことです。
私がいま考えているのは、道路の財源を特定財源に戻せないかということです。

2009年、福田内閣の時に、道路の建設・整備は一般財源から支出されることになりました。一般財源とは、使い道を決めず、どのような経費にも使うことができる財源のことを指します。

財政学上は、特定財源よりも一般財源のほうが使い勝手はいいのでしょうが、果たして一般財源のままで、道路の整備、補修は十分可能なのか。

いま、道路の老朽化が大きな問題になっています。2012年に突然崩落してしまった中央道の笹子トンネルのような例もありますが、取り返しのつかない事故が起きる前に、しっかり道路整備を行わなければならない。

現在、新しい道路を造ったり改築したりする予算は、年間1兆円しかありません。公共投資全体の予算も、やっと6兆円に戻ったというレベルです。ですが、気候変動で超大型の台風が頻発するような時代に、国民の生命を守るために整備が必要なインフラがあるのならば、しっかりお金を使って整備すべきです。

社会保障の予算は30兆円を超えて全体の4割近くを占めています。防衛費も、中国のことを考えると、現状の5兆円で十分なのかという議論になる。ならば、道路は一般財源から切り離して、もともとの「利用者が払う」という形に戻したほうがよいのではないでしょうか。超高齢社会であればこそ、理屈に適っていると思うんですね。

いま、国の財政出動については「コストをかけるな」の大合唱です。でも地方からの要求で一番多いのは、道路に関するものです。

(河合)「プライマリー・バランスを考えて、とにかく歳出を抑制すべきだ」という考え方が主流になっていますが、これまでの歳出抑制策を見ますと、一律的に予算を減らしているイメージが強いですね。

さほどのメリハリをつけずに、「みんなで痛みを分かち合おう」という空気になっています。国として、どこか特定の分野にお金をかけるという戦略がないことの裏返しになっていると思います。

しかし、日本は人口減少により、国際社会での地位がどんどん低下してしまうおそれがあります。世界に伍していくためには、税財源も考えながら、国家の方針として特定の分野を重点的に伸ばす政策をとっていかなければならないのではないでしょうか。

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