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「木曜日がしんどい」は自律神経が関係していた! 即効、やる気を起こす“呼吸法”

小林弘幸(順天堂大学医学部教授/日本体育協会公認スポーツドクター)

2020年11月26日 公開 2024年09月12日 更新

 

自律神経は呼吸でコントロールできる

自律神経のバランスを整えるうえでは、呼吸が極めて重要になります。自律神経のバランスと呼吸は、ダイレクトにつながっているからです。たとえば、浅い呼吸は、交感神経の働きを高めます。気分をアグレッシブに高めたいときには、呼吸をあえて浅くするとよいでしょう。

「がんばりたいのに、やる気が出ない」というときにも、浅く速い呼吸がポイントです。午前中、なかなかスイッチが入らない、仕事や勉強をしなければならないのに眠くなってしまう、などというときにも、浅く速い呼吸を意識してみましょう。

具体的には、吐く息を短くすることです。すると、血流量が抑制されて交感神経が活発になってきます。それにともなって、心身がアクティブな状態になって、「よし、がんばるか」という気持ちが湧いてくるでしょう。

このとき、バンザイをするように両手を上げて行えば、より効果的です。全身がいっきに臨戦態勢に入ります。

ただし、この呼吸をずっと続けてはいけません。交感神経が働きすぎてしまうと、まもなくオーバーヒートを起こしてしまうでしょう。血管が収縮しすぎてしまえば心も体も疲れやすくなるからです。

一方、無意識のうちに呼吸が浅く短くなっていることがあります。ストレスを強く感じているときや、緊張状態に置かれているときなどです。このとき、交感神経が優位に働きすぎています。心身がとても疲れやすい状態といえるでしょう。

「なんだかイライラしてきたな」「疲れてきたな」と感じたときには、今度はゆっくりと深呼吸をすることです。ゆっくりと吐いて、ゆっくりと吸い込むのです。

深呼吸は先述のように、副交感神経の働きを高めてくれます。吐く息が長くなるほど、血流量が増えて、身体のすみずみまで質のよい血液が流れるようになります。

すると、心も体もリラックスしてきます。イライラが消え、気持ちが穏やかになるでしょう。

 

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