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社内会議の“同調圧力”にうんざり…8000時間の会議データから見えた「適切な参加人数」



2020年12月17日 公開

越川慎司(クロスリバー代表取締役社長)

 

「招集メール」で参加者を引き込む

会議の招集をメールで行う企業は、9割を超えています。多くの参加者が、その招集メールをもとに会議に臨みます。いわば「会議の地図」ともいうべき招集メールですが、ただ事務的に送るだけでは、成果の出る会議には結びつきません。

8000時間におよぶ各社の会議を観察して、気づいたことがあります。それは、当初の予定通りに目的を達成する会議は、参加者の姿勢がよいということです。

定量的なデータとしては抽出できなかったのですが、成功する会議には、背筋をピンと伸ばしてきりっと会議に参加する方が多いのです。

またオンライン会議では、参加者が3〜4分前から入室している会議で、アウトプットが出て時間通りに終わることが多かったのです。

アジェンダが事前に決まっているのは当然として、それとともに必要なのが、参加者を会議前に「自分ごと化」させることです。事前にアジェンダを腹落ちさせて、自分の役割を意識させるのです。

船に乗ることを目的にするのではなく、目的地にたどり着くこと、そしてたどり着くために自分は何をしたらよいかを意識させてから、会議に参加してもらうのです。

 

参加者を動機づけする「件名」の法則

その際、会議の地図である招集メールは、重要な役割を持っています。そして招集メールで一番最初に目にして、もっとも記憶に残るのが、メールの「件名」なのです。

「件名」によって一気に動機づけすることができれば、「一緒に成果を出すパートナー」として参加者を巻き込むことができます。

それでは、どのような「件名」がよいのでしょうか。参加者が「自分ごと化」して会議に参加し、予定通りにアウトプットが出た会議を抽出したところ、実際に使用された招集メールの「件名」に、ある程度の共通法則があることがわかりました。それが、以下の3点です。

(1)会議の目的が記載されている
(2)文字数は4文字以上、24文字以下
(3)参加者に向けたメッセージになっている

社内会議の目的は大きく分けると「情報共有」「意思決定」「アイデア出し」の3種類です。

(1)は、この目的が「件名」に明示されていることです。「情報共有」と「意思決定」が混在している会議であっても、会議の目的がきちんと記載されていれば、参加者は事前に気持ちの準備ができます。

特に「意思決定」の会議では、「これが意思決定のための会議である」ことを明記することによって、「参加しなくてもよいと勘違いして意思決定者が参加しなかった」という事故を防ぎやすいということがわかりました。

私が米国のIT企業に勤めていた際、営業チームが「件名」の冒頭1文字に会議の目的を入れていました。「情報共有」会議の場合、招集メールの「件名」にInformationの「I」を入れます。

「意志決定」会議であれば、Decisionの「D」を「件名」の冒頭に入れていました。「アイデア出し」会議の場合は、ブレインストーミングの「B」を入れていました。そのIT企業では、このルールをもとに効果的に会議を運営していました。

そこで弊社でもこのルールをクライアント企業各社に適用させたところ、成果が出るようになりました。

こうしたルールを決め、メールの「件名」によって事前に参加者へ伝えておけば、「今日はアイデア出しなんだな」「意思決定なんだな」「今日は共有なんだな」と自分ごと化して参加できます。

そうすることで、能動的な姿勢で意見が出やすくなり、結果的には時間通りにアウトプットが出やすくなります。

また、しっかりアウトプットが出て、参加者が能動的に参加する会議の招集メールを調べたところ、「件名」に含まれる文字数は14文字以内、24文字以下でした(2)。

通常のメールの「件名」よりも若干長めですが、このくらいの文字数の中に参加者に向けたメッセージを盛り込むことで(3)、参加者の動機づけを行うことができるのです。

例えば「来年度予算について」と書くよりも、「来年度予算の割り振りについて」の方が、参加者自身が「自分ごと化」して会議に参加できます。

また「次回のイベントについて」と書くよりも、「11月ウェビナーの企画アイデアの収集」の方が、事前にアイデアを準備してくる参加者が増えるでしょう。

招集メールの「件名」は、参加者をその気にさせる重要なツールです。目的意識を持たせて、責任と役割を自分ごと化して参加させれば、同じ方向に向かって会議を進めることができます。

 



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