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やりたいことがない人は、失敗を恐れている人

2021年08月20日 公開

加藤諦三(早稲田大学名誉教授、ハーヴァード大学ライシャワー研究所客員研究員)

加藤諦三 行動してみることで人生は開ける

何をするにも気力が起きず、「馬鹿らしい」といって人生というものを悲観的に歩む人がいる。こうした人は“食わず嫌い”なのである。食べてみないと美味しいかどうかわからないのに、食べる前からまずいと決めてしまう人である。

作家で早稲田大学名誉教授の加藤諦三氏は、著書『行動してみることで人生は開ける』のなかで次のように語る。

食わず嫌いの強情な人は、自分をとりまく世界から自分を分離してしまっている。そのため、周囲と対立し、融通が利かない。彼らが世界に向かって自分を開くには、どんなことでも、とにかく始めてみることである。

本稿では同書のなかから、新しい“行動”の始め方とその力に関する一説を紹介する。

※本稿は、加藤諦三 著『行動してみることで人生は開ける』(PHP研究所)より、内容を一部抜粋・編集したものです。

 

行動するとは自分を変えることだ

不機嫌に苦しんでいる人、いつも何かしらに圧迫されているような気分の人、どうしても素直になれない人、他人の言葉ですぐに傷ついてしまう人、空虚感に苦しんでいる人、そうした人達は自分の周囲の世界を変えようとしてはならない。それよりも自分を変えようとすることである。

自分を変えるためには今までと違った行動をとりはじめることである。それは何であってもいい。夜、寝る前にこれまではテレビを見ていたのを、これからは縄飛びをするようにするのでもいい。

今まで、他人から電話がかかってくるのを待っていた人は、ちょっとでも親しみを感じた人がいたら、ためらわず自分の方から電話をかけてみることでもいいのである。

確かに自信のない人は行動することをためらう。しかし黙って坐ってテレビを見ていても自信はつかない。行動することで自信がつく。自信がつくまで行動しないということではいつになっても自信はつかない。

だからはじめから大それた行動を考えなくてもいいのである。自分にできる行動からすればいいのである。

親しい人のお誕生日にお店から花を送ることでもいい。自信のない人というのは、自分に気をとられてばかりいるから案外他人のお祝いなどを忘れている。

駅からバスに乗って家に帰っていた人は、たまには歩いてみることである。帰り道を少し遠まわりしてみることでもずいぶん気持ちが変るものである。

本屋に入ったことのない人は、とにかく本屋に入ってみることである。そしてお金のある人はどれでもいいから一冊買って帰ることである。読まなければとか、どれが良書なのだろうかと考えず、とにかく自分の最も気にいったものを一冊買ってみることである。

朝、起きたら三分間静座するのでもいい。静座で自然治癒力が出てきて胃の調子がよくなってきた、などということがあるかもしれない。

 

やれることからやってみる

自分を変えるためには行動を変えなければならない。そしてそれは変えられる行動から変えればいいのである。はじめられる行動をはじめればいいのである。

駅からバスに乗らずに歩いてみるということを述べたが、歩くことなどは誰でもできることであろう。休日などに何か気が沈んできたら、とにかく外に出て歩くことである。

ところが、気が沈みはじめると、何か歩いたって仕方ない、そんな気持ちになるものである。近くの公園まで歩くのも気がすすまなくなってくる。何をするのもなのである。

そんな時、歩くということをここから公園まで、などと考えなくてもいいのである。とにかく玄関に行ってゲタをはいてみようとするだけでいい。ゲタをはけば、またそこでちょっと外まで出てみる気にもなる。歩いて帰ってくれば体も快調になってくる。食欲も出るし、夜も眠れるかもしれない。

それが次第にジョッギングをやるところまでくればしめたものである。心の不調な時、気が重い時、不快な時、沈みがちな時、体を動かすことを忘れてはいけない。

運動すると疲れるのではなく、運動はなんとはなしの疲労感をとってくれるものである。疲労と疲労感とはことなる。それは劣等であることと劣等感とはことなるのと同じであろう。

疲労感をとるためには運動が何よりよい。あるいは何か行動の仕方を変えることである。誰かが右手が疲れた時は左手を使えばなおるといっていた。いわんや疲労感を持った時は体を動かすことと、行動を変えることが大切である。

疲労感から活動量や活動範囲を狭くすれば、余計何か生きていることがやりきれなく虚しくなる。疲労したのではなく疲労感を持った時は、やりかけていることを止めてしまわないことが大切である。

行動によって、自己のたえまない更新を心がけなければならない。

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