承認欲求? 依存?「さみしさを埋める」ためにやりがちな4つのこと
2021年07月12日 公開 2022年06月06日 更新
さみしいと感じたら、するといい「4つのこと」
孤独をいたずらに恐れる必要はありません。さみしいという気持ちを、時には味わいながら、考え方や行動を変えてみませんか? 4つの例をご提案します。
(1)見られる側から見る側になる
新しい環境に入っていくときには、拒絶されるのではないかという不安が強くなります。
他人の視線を必要以上に恐れるからです。これは認知の歪みに基づいています。他人の視線を恐れなくなるには、「見られる側」から「見る側」に回ることです。
檻の中にいて人間に見られているパンダから、檻の外でパンダを見ている人間に立場を変えるのです。相手が檻の中にいると思えば、たとえライオンだって怖くないですよね。これは社交不安症を治療する認知行動療法の方法でもあります。
(2)ボランティアに参加してみる
「偽善ではないか」と心の声がささやく人もいるかもしれませんが、かまいません。「ありがとう」は、最高の承認の言葉です。孤独だと感じる人には、「私なんかを大切にしてくれる人なんていない」という気持ちがあります。
それを拭い去るには、誰かが声をかけてくれるのを待っているよりも、誰かを自分から大切にしてあげるほうがいいのです。「愛されない自分」を自ら慰めるようにして人と接するのでもいいと思います。
(3)顔見知りを作る
現在つき合いのある人が極端に少なくて不安がある人は、「ここに行けば気兼ねなく過ごせる」という、自分だけのとっておきの場所を作るといいです。カフェでも食堂でも雑貨屋さんでも、洋服屋さんでもどこでもいいです。
自宅で洋服店を経営している70代の女性は、「儲けが出るわけでもないけれど、店を開けていれば誰かしらが訪ねてくるので、退屈しのぎになる」とおっしゃっていました。そんなお店を訪れてみるのもいいでしょう。
(4) Facebookなどのグループに参加する
コーディネーターがいて、攻撃的な人から守ってくれるようなグループに入りましょう。匿名をいいことに他人を非難したり、揚げ足を取ったりするようなSNSからは距離を取るほうがいいと思います。
傷つくことが多いからです。絶対に批判されない集団って救われますよ。うつ病で休職中の方が復職するためのリワークというプログラムが私のクリニックにあるのですが、そこでの約束事の一つが、「他人の批判をしない」です。