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「血管の老化」が寝たきりの元凶に? 今すぐできるセルフチェック

池谷敏郎(医学博士、池谷医院院長)

2022年01月14日 公開 2022年08月25日 更新

 

血管を若返らせる運動法

食生活の改善とあわせて取り組みたいのが、継続的な運動です。体を動かすと、全身の筋肉が酸素を必要とし、血液を送るために血管が広がります。その結果、血流がスムーズになって血圧が下がってきます。中性脂肪を分解する酵素を活性化し、善玉のHDLコレステロールを増やす効果もあります。

(1)生活の中でこまめに動く

運動といっても、激しい運動ではなく、日常生活でこまめに動くだけで十分です。たとえば、会社帰りに一駅手前で電車を降りて歩く、エレベーターやエスカレーターを使わず階段で上り下りする、掃除機やモップがけ、雑巾がけをこまめに行なう、などです。

(2)食後30~60分以内の運動が効果的

運動をするタイミングは専門家によって意見が異なりますが、高血糖や高脂血症の改善に関しては「食後30~60分以内に10分程度の運動」がおすすめです。食後に運動をして血液中のブドウ糖を使うと、高血糖状態が早めに改善されて、中性脂肪の合成量が減ります。

 

「寝ている間」に血管は修復される!

睡眠中は「成長ホルモン」により新陳代謝が促され体のダメージを修復しますが、血管も修復されています。また、睡眠中は副交感神経が優位になり、心身ともにリラックス状態。心拍数も血圧も下がるため、血管への負担が減ります。

必要な睡眠時間は人それぞれですが、短すぎても長すぎてもよくありません。睡眠時間が5時間未満、8時間超で病気が起こりやすくなると言われています。良質な睡眠をとるためにも、日中を活動的に過ごして適度に疲労を蓄積させ、体が休息を求めるようにしましょう。

 

イライラやストレスは早めの解消を!

ストレスは血液中の赤血球を増加させ、血小板を活性化して血を固まりやすくさせるので血栓ができやすく、動脈硬化の進行に拍車がかかります。また、怒りやイライラは、交感神経を盛大に刺激して血圧を上昇させます。

怒りやすい、ストレスを感じやすい人は、生活習慣の改善とともに、日々のストレスを上手に解消していくことが肝要です。怒りをしずめるおすすめの方法は、「腹式呼吸」「気持ちを書き出す」などです。ぜひ試してみてください。

 

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