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管理栄養士のおすすめ「健康寿命を延ばす食べ物と食べ方」

赤石定典(東京慈恵会医科大学附属病院 栄養部管理栄養士)

2022年03月07日 公開

 

生活習慣病を防ぐ食べ物&食べ方 (2)血管の健康を守る

生活習慣病にならないためには、日ごろの血管のケアが不可欠。しなやかで若々しい血管が健康寿命を延ばします。

・ピーマン
血管の健康にはビタミンCが不可欠。不足すると血管がもろくなります。ピーマンには、レモンの約3倍のビタミンCが含まれています。レンジで丸ごとチンするなど、加熱してから縦切りにすることで、苦みをおさえつつ栄養をキープすることができます。

・アーモンド
血管を広げ血液をサラサラにしてくれるビタミンEが豊富に含まれています。素焼きで1日4~10粒つぶ食べるのが理想。ビタミンEは脂溶性なので、油と一緒に調理して食べると吸収しやすくなりますが、アーモンドには不飽和脂肪酸がすでに多く含まれています。

・そば
ビタミンCの吸収を促進し、傷ついた血管を修復してくれるルチンというポリフェノールが豊富に含まれています。10割や9割など、そば粉の割合が高いものが理想です。そばをゆでたあとのそば湯も、ビタミンB1、B2などが溶け出しているので飲むといいでしょう。食べた直後にみかんなどの柑橘類やイチゴを食べると、さらに効果的に栄養がとれます。

・良質なたんぱく質
血管を丈夫にしてくれる良質なタンパク質を、毎日の食事でしっかりとりましょう。必須アミノ酸のバランスを評価する「アミノ酸スコア」が最高値100の食品は次のとおりです。

【牛乳、牛肉、豚肉、アジ、鶏卵、サケ、大豆】

 

生活習慣病を防ぐ食べ物&食べ方 (3)風邪をひきにくいからだを作る

風邪やインフルエンザにかからないためには、免疫を高めることが大切です。

・みかん
「風邪予防といえばみかん」といわれるのは、免疫の低下を防ぐビタミンCが豊富に含まれているからです。ビタミンCの吸収率を高めるヘスペリジンは、ほとんどが皮や白い筋に含まれているので、風邪予防には筋をあまりとらずに食べるのがおすすめ。

・ショウガ
生のショウガの辛から味み成分に含まれるジンゲロールは強い殺菌力があり、感染症予防に効果があるとされています。殺菌作用があるジンゲロールは空気に触れるとすぐに酸化してしまい、たった3分で効果が半分以下になってしまいます。すりおろして使う場合は、必ず食べる直前に。

・ニンジン
ニンジンに含まれるβベータカロテンは、体内でビタミンAと同様の働きをするので、免疫を高める効果があります。アンチエイジングの効果も。ビタミンAは油に溶ける脂溶性ビタミンなので、油と一緒にとることが重要。炒めるとβカロテンの吸収率は8倍以上アップします。

・がん抑制効果が期待できる栄養素スルフォラファン
100g食べれば1日分のビタミンCがとれるというブロッコリー。アブラナ科の野菜にがんの抑制効果があるといわれるのは、抗酸化作用のあるスルフォラファンを含むからです。ポイントはブロッコリーを切ってから4~5分ほど放置すること。スルフォラファンが活性化します。

若芽であるブロッコリースプラウトは、スルフォラファンの量が完熟ブロッコリーの約20倍! サラダやサンドイッチに入れてたっぷり食べましょう。

 

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