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誰かに話したくなる!「東京スカイツリー」のトリビア

株式会社レッカ社(編著)

2012年05月21日 公開 2022年11月14日 更新

 

当初は約610メートルを予定していた

634メートルという、とてつもない高さを誇る東京スカイツリー。しかし、なぜ“634メートル”なのだろう? キリのよい数字という意味では、630や640メートルにする方法もあったと思うのだが、「634」という数字にしたのには、なにか意味があるのだろうか?

結論から先に述べると、この「634」という数字は、旧国名のひとつである「武蔵(むさし)」のゴロ合わせである。これは、武蔵という名前が日本人にとって非常になじみがあること、さらに現在の東京、埼玉、神奈川の一部を含む地域が、かつて「武蔵の国」と呼ばれていたことに由来したものだ。

ただ、こうしたことは、けっして最初から決まっていたわけではない。実は当初の計画では、高さ「610.6メートル」となっており、この計画通りであれば、「武蔵のゴロ合わせ」なんて話も存在していなかったのである。

では、どうして634メートルに変更されたのかというと、それはズバリ「世界一の高さ」にこだわったからだ。そもそも東京スカイツリーは、最初から「世界一の高さを持つ自立式電波塔」ということを目標としていた。

実際、計画段階では610.6メートルで十分に世界一の高さだったのだが、中国が当時建設中だった広州タワーの高さが、ほぼ同一の609.6メートルを予定していたため、状況によっては世界一になれない可能性もあったのだ。

現状でも電波塔の役割としてはなんの問題ないが、どうせなら世界一を目指すべきではないか? そこで改めて関係各所が検討した結果、やはり「世界一を目指す」ということになり、最終的に現在の「634メートル」にすることが決まったというわけだ。

東京スカイツリーの634メートルという高さは、世界一へのこだわりと、日本人にとってなじみ深い言葉の響きから、広く一般に覚えてもらいやすいことを意識したことから生まれた数字といえるのである。

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