昼食代も会社負担!?「働きがいのある会社1位」企業の秘密のランチ
2018年10月23日 公開
オフィスと違った場所でいいフィードバックを生み出す、上司との「コミュニケーションランチ」
「コミュニケーションランチ」は、四半期に一度、オフィスを離れて、ランチの場で上司と部下の関係性を強める仕組みです。そして、ランチの費用は一定額まで会社が負担することにしました。
上司が働きかけてもいいし、部下から呼びかけてもいい。「コミュニケーションランチを3カ月に1回おこなう権利がある」ということです。
義務にはしていませんが、コミュニケーションランチの実施状況は経費を使ったかどうかでわかります。会社として「もっとやってほしい」という場合には、マネージャーに奨励することができます。
オフィスの中での1on1ミーティングではなく、ランチというくつろいだ場で、ご飯を食べながら、日々の業務以外のこともざっくばらんに話す。コミュニケーションランチは、「より親密な信頼関係を築く機会になる」と、部下からも上司からもとても好評です。
実際、多くの社員が利用しています。また、会社がこういう場を提供してくれているということで、「会社へのロイヤリティが増す」という声も聞こえてきています。
直属の上司に言いづらいことも話しやすくなる、他部署の上司との「タコランチ」
上司の問題は、人間的な軋轢であることも多く、場合によっては、ランチをいっしょにしたくらいではどうにもならない相性問題が、事故的に起こったりします。
そんなとき、「もしかすると、隣の部門の上長などが、ナナメの角度からいろいろアドバイスをしてくれたりすると、救われるのではないか」ということに気づきました。また、ナナメの部門の上司にしても、他部門の状況がわかり、自身の学びにする機会にもなります。
そこで、たすきがけのコミュニケーションランチをおこなったらどうか、ということで生まれたのが、他部門のマネージャーとのコミュニケーションランチでした。他部門の“タ”とコミュニケーションの“コ”をつなげて、「タコランチ」と命名しました。
もちろん上司に相談したほうがいいものもありますが、直属の上司には言いづらい悩みもあるでしょう。しかし、自分がまちがっているかどうかは、自分ではわからない。かといって、同僚に聞くわけにもいかない。そこで、他部署の上司というのは、とてもいい立ち位置にあるようです。
ポイントは、「他部署の仕事について教えてください」というお願いでもまったくかまわないとしていることです。そうすることで、気軽に声をかけることができます。
「もっとコミュニケーションをしてほしい」
「部門の垣根を越えていろんな交流をしてほしい」
経営側はそう思っていても、それだけではコミュニケーションは活性化しません。ましてや、他部門の上長をランチに誘うなんてことはなかなかできません。「異動でもしたいのか」なんて実際の上司に勘違いされてしまうかもしれない。
しかし、「タコランチ」という制度があれば、そんなことはなくなります。上司を気にすることなく、他部署の上司にも会うことができるし、話も聞ける。こそこそする必要もまったくない。社内で憧れのマネージャーとも、ランチすることができます。