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社会

「使えない&使われない」職場の"誰得システム"を生み出す真犯人

沢渡あまね(業務改善・オフィスコミュニケーション改善士)

2018年12月07日 公開 2024年12月16日 更新

ほんとうに、システム化が最適解か?

「それ、システムでなくてもできるよね?」
「業務の工夫でナントカなるのでは?」

なにはともあれ、システム開発・導入の目的の確認を。トップに言われるがまま、お客に言われるがままのシステムプロジェクトには「ダウト」!

ほんとうに、システム化が正しいのか?
ほかに実現方法はないのか?
まずそれを自問自答し、議論しましょう。

中途半端なシステムを作って、残念な思いをするのはあなたたちです。また、使われないシステムの維持運用を続けるのは、これまた切ないです。

「わが社もIoTを導入しろ」
「ビッグデータを活用するのだ」

最近では、こう口にする経営者が少なくありません。中身もよくわからないまま、思いつきで言っている可能性もなきにしもあらず。

「それを使って何をしたいのか?」
常に基本に立ち返りましょう。

中部地区の、とある機器製造業の話(社員数およそ200名)。この会社では予算の関係上、新規システムは当面開発しない方針。一方で、各部門からシステム化の要望が情報システム部門にたびたび寄せられます。

情報システム部門のスタッフは、ただ「新規システム開発NG」を説明するのではなく、部門といっしょになって代替策を考えて、提案しているそうです。

「Accessを使ってみてはどうか?」
「外部のストレージサービスで、いいものがある」

部門が本来やりたいこと、ビジネスの目的を確認し、それを達成するための実現方策をアドバイスする。率先して情報収集し、提供する。

この会社の情報システム部は、厚い信頼を得ています。

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「使わない」システムを生みやすい3大部門

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