「好き」を多くすると、やる気は出てくる。
仕事でなんらかの大きな実績を上げたり、人に評価されたりしている人は、2通り。
・好きなことをやっている人。
・たまたま出合った仕事を、好きになっている人。
仕事は、好き嫌いなくするものですが、やはり、「好き」に向かうエネルギーは、強いものがあります。嫌いなものに対しては、どんなにがんばっても、本当のやる気にはならないのです。
好きなことはやっていて楽しいし、集中していくらでもやるから成長します。どれだけやっても疲れないから長続きもします。「やる気を出そう」なんて力まなくても、やりたいことには、自然にやる気がわいてくるのです。
と、ここまで読んで「そりゃあ、好きなことを仕事にできた人、たまたま仕事が好きになった人はラッキーだけど」という人もいるかもしれませんね。
そう。好きなことができる人は“幸運”です。
ただ、私は「たまたま出合った仕事を好きにしている人」を見て思うのは、「この人たちは、ほかの仕事でも好きになっているんじゃないか」ということ。つまり、「好きになる能力」があるかないかの問題。この能力があれば、自分で幸運をつくり出せるのです。
ちょっと飛躍するようですが、これは昔の結婚にも似ています。50年ほど前の結婚は、お見合い結婚が主流でした。それほど恋愛の時期を経ずに、親や親戚の決めた結婚をしていた女性たちが多かったのです。
でも、そんな女性たちが不幸だったかというと、そうではなく、夫を尊敬し、幸せな家庭を築いている人が多いものです。
それは「ここで、この人を愛していこう」という覚悟があったから。余計なことは考えず、その生活での「好き」や「楽しみ」を見出してきたのではないでしょうか。
仕事や生活のなかには、正直、好きな部分も、そうでない部分もあります。
感情の整理ができている人は、積極的に好きになることで心に張りをつくっている人。
感情の整理ができていない人は、好き嫌いが感情の流されるまま。自然に出てくる「好き」という感情は、一時的には効力を発揮しますが、そのうち必ずモチベーションが下がってきます。
仕事でも生活でも、恋愛や結婚でも、続けるためには、「好き」になる努力が必要なのです。どんなものにも「好き」「楽しい」「おもしろい」「うれしい」「ありがたい」と思える要素があるはず。「好き」は意志でコントロールできるのです。
「好き」をどれだけ選ぶか、「好き」をどれだけつくれるかが、やる気のカギです。