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生き方

バービーさん「自分が好きになれない人は、まず体調を疑ってみて」

バービー(お笑い芸人)

2023年06月07日 公開 2024年12月16日 更新

 

そのフィルター、必要!?

私が育った田舎は、子どもの美醜についてなんて誰もとやかく言わない環境でした。もちろん地域性もあると思うけれど、地元での私は、ただ"まるまるとした健康な子"でしかなかった。18歳までずっとね( 笑)。

だから東京にやってきてびっくりしました。私と同世代のほとんどの人が、小さな頃から「見た目」でジャッジされて育ってきているんです。

最近も、何の気なしに知り合いのSNSを眺めていたら、あかちゃんの写真に「目がぱっちりしてて美人だね」というコメントがついていたりする。いやいや、そんなジャッジ必要ないでしょう!?と突っ込まずにはいられません。生まれてきたあかちゃんにまで、そんなこと言う!?

夫の実家に行ったときにも、彼が姪っ子に向かって「前髪、短いほうがかわいいよ」と言っているのを聞いて、怒ったことがあるんです。子どもに対して、髪形で女の子としてかわいいかどうかが決まっちゃうみたいなことは言わないでくれ!と。

まだ何も知らない無垢な子が、大人の不用意なひと言のせいで自分をフィルターにかけちゃうかもしれない。それはまるで私の知らない世界だったけれど、確かにこんなふうに大人に価値を植え付けられながら育ったら、「自分はブスだ」とか「自分はかわいい」という偏った自己評価がすぐに芽生えて、やがてはそのフィルターに縛られてしまうんだなと。

大学でも、私よりもずっとかわいい子たちが「自分なんて......」と落ち込んでいる姿を見て、「ええっ!? いわゆる一般的に言う美人だし、何も問題なく生きているのに、なぜ?」と不思議でたまらなかったんです。

当時の私は、在籍していたのがインド哲学科だったことも手伝って、「そんなフィルターのかかった狭い世界で生きているから苦しいだけなのに、なんで勝手に傷ついているんだろう?」と思うばかりで、彼女たちに寄り添うことができませんでした。

でも、この歳になって、フィルターから逃れられない苦しさも理解できるようになった気がします。やっぱり、苦しいよなあ。

 

SNSは健康のバロメーター

今って、本当に何でも比べやすい世の中ですよね。SNSを眺めれば、自信をなくすのに充分な情報がたんまり流れてきますしね。

とはいえ、たとえ目の前に同じ事実があっても、受けとめ方はそのときどきで違うもの。

友だちの幸せそうなSNSを眺めて素直に祝福できるときもあれば、目を背けたくなるときもある。それってつまりは、自分が元気か元気じゃないかの違いなんですよね。やっぱりすべては、健康状態に戻ってくる( 笑)。

そう考えると、SNSは健康のバロメーターとも言えるのかもしれません。落ち込んだり、文句を言いたくなったりするのなら、身体がかなり疲れているというサインだってこと。

芸能人でもSNSをまったくやってない方は、みなさんすごく健やかそうで、それでいてちゃんと情報通。尊敬しますね。

私の場合、完全には止められないけれど、体調があからさまによくないときは、SNS断ちするんです。LINEもやらない。かなりスッキリしますよ。

自分を好きになろうとがんばるよりも、自分をいたわってケアするほうが、じつは「自分を好きになる」近道なのかもしれませんね。

まあ、たとえ自分を好きになれなくても、健康だったら結果オーライなんじゃないかと思っちゃうんですけれど(笑)。

 

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