江戸時代の健康書『養生訓』が説いた、現代にも通じる「薬」との付き合い方
2023年12月26日 公開 2023年12月26日 更新
思いわずらうと、いたずらに寿命が縮む
悩んだり、悲しんだり、泣いたり、嘆いたりすると気力や体力が衰える。高齢者が弱ってきたら、周囲は気を配るようにしたい。
高齢者は考えすぎてしまうことがあるから、葬儀に関わらせてはならない。亡くなった人の家族を訪ねたいと言い出したら引き止めよ。
高齢者こそ最大級の養生を
高齢になると無事に年を越すのが難しくなり、季節が変わるだけで目に見えて衰えることさえある。若い人に数年かけて起きる変化が数ヵ月で進むのだ。高齢者は油断せず、よほど養生しないと長生きできない。
人生は手放すことも必要だ
高齢になったら、やることを減らしていくとよい。手を広げすぎてはならぬ。趣味も多いと疲れて、楽しめなくなってしまう。
「薬は飲まない」は間違いだ
薬は慎重に使わなければならないが、誤解しないでほしいのは、「薬は飲みたくない」「医者には行かない」と考えるのは間違いだということだ。
薬を軽々しく飲むべきでないのは診断の難しい病気に限った話だ。よくある病気であれば、どんな医者でも正しく診断できるから薬を飲んでも差し支えない。