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紙の手帳を使うとなぜ給料が上がる? 年収アップにつながる3つの理由

竹村俊助(株式会社WORDS代表)

2025年04月16日 公開

紙の手帳を使うとなぜ給料が上がる? 年収アップにつながる3つの理由

株式会社WORDS代表の竹村俊助さんは、紙の手帳を使うことが「年収アップ」につながると語ります。それは何故でしょうか? 竹村さんに3つの視点から解説してもらいました。

 

あなたはなぜ年収が増えないのか?

僕は2018年まで会社員をやっていて、その後独立しました。おかげさまで独立してから年収も伸び続けていて(会社なので厳密には年収と言っていいかわからないですが)会社員時代の3倍以上になっています。

なぜ年収が伸びたのか?

いろんな要因はあるとは思いますが、やっぱり「手帳」というツールのおかげだと断言します。おそらくこの手帳がなければ、降ってくる仕事に忙殺されるだけで、年収は上がっていなかったでしょう。

手帳と聞くと「予定を管理するだけの道具でしょ?」「今さら紙の手帳なんて不便じゃない?」と思う人も多いかもしれません。

でも僕が年収3倍を達成したときに使っていたのは「Googleカレンダー」ではなく「紙の手帳」でした。デジタルで時間の管理をしていたら年収は増えていなかったと思います。

なぜ「紙の手帳」が「年収3倍」につながるのか?

そこで今回は「手帳というツール」と「年収」の繋がりについて、3つの視点からお話ししてみたいと思います。

 

1. 手帳で「年収に繋がる行動」を選び取る

年収が上がっていかない人の共通点は「やることが多すぎる」ということです。

仕事に追われて忙しいのになぜかお金は増えない。毎日同じことの繰り返しで成長していかない。疲れは溜まるのにお金は貯まらない。

やることは多いのに「未来の収益に繋がらない行動」に時間を使ってしまっていると年収は上がっていきません。

実はGoogleカレンダーなどのデジタルツールを使っていると、この危機的状況に気づかないのです。あなたは降ってきた仕事をGoogleカレンダーに入れ、それをこなしていきます。そんな毎日を送っていると思考停止になり、「自分がどこに向かっているのか?」「何に時間を使っているのか?」がわからなくなります。

とにかく仕事をこなすためだけに時間を使っていては年収は上がりません。

一方で「紙の手帳」に意識をして予定を書き出すと、自分の行動を選択できるようになります。「何に時間を使っているか?」ということに意識的になる。これが年収アップの第一歩です。

 

年収に繋がる3つの仕事

年収に繋がる仕事は大きく3種類あります。

①売上に直結する仕事

ひとつめは売上に直結する仕事です。ダイレクトに売上に繋がる仕事。これはわかりやすいですね。

②信用を積み上げるための仕事

2つめは信用を積み上げる仕事です。直接は売上に繋がらない、今月の収支には影響しない。でも、中長期的に効いてくる仕事です。例えば、雑誌に寄稿するとかイベントに出るといったことは、その場では大した売上にならなくても、信用が生まれるので受けたほうがいい、という判断になります。

③未来の売上に繋がる仕事

3つめは未来の売上に繋がるような仕事です。新規の企画だったり勉強だったり。つまり、これから育てていくような仕事です。現在の売上には繋がらないかもしれないけれど、未来の売上に繋がるような仕事は積極的にやるべきでしょう。

僕は独立以来、この3つをバランスよく入れてスケジュールを組むよう意識してきました。逆に「成長もせず、誰かに貢献もしない、ただの作業」だったり「短期的な売上には繋がるのだけど、信用に繋がらないような仕事」だったりするものは、なるべく手帳に入れないようにしてきました。

Googleカレンダーではこういうことがやりにくいので、紙の手帳で時間を「再設計」することが重要なんです。簡単的に言うと「戦略を練る」ということになりますが、紙の手帳を使うことで「戦略を練る時間」を強制的に作ることができるわけです。

僕はこれを独立してから毎週「日曜の午後」にやるようにしています。

日曜の午後に「次の1週間、どういう動きをするのか?」「無駄な動きが入っていないか?」を見るわけです。また「短期的な仕事ばかりしていて、未来に繋がるような行動ができているのかどうか」も見ます。

こうやって1週間の時間の使い方を調整しながら時間を設計していきます。

 

2. 手帳で「戦略」を「実行」に変える

戦略だけ立てても、実行しなければ意味がありません。

手帳は「戦略を実行に変えるツール」にもなり得ます。日々の行動にいかに落とし込めるか? ここが運命の分かれ道です。

例えばあなたも「副業しよう」とか「こういう勉強をしよう」と思うことがあると思います。でも、ほとんどの人はそこで終わります。忘れていってしまう。

そこで僕の場合は「こういうことをやってみよう!」と思ったら、まず紙の手帳にメモします。そしてそのメモを見て「いつやろうかな? と考え、スケジュールに落とし込んでいくわけです。

ここでスケジュールに落とし込めることができれば、勝ったも同然。

ビジョンを描いただけでは意味がない。ビジョンを行動にしなければいけなくい。その「ビジョンを行動にする」ためのツールが「紙の手帳」というわけです。

中長期的なプロジェクトも、紙の手帳なら管理できます。

例えば僕も、12月までに10万文字の原稿を提出する仕事があったとしたら、それを小分けにして、毎週のスケジュールに落とし込んでいきます。小分けにして、スケジュールに入れるから実行できるわけです。やる気があるから実行できるわけではありません。

よく「緊急ではないけど、重要な仕事」をやることが大切、みたいな話がありますが、そうは言っても緊急の仕事に忙殺されてしまうのが世の常です。

そこで手帳が物を言うわけです。僕は「緊急ではないけど、重要な仕事」をやるときは時間をブロックしてしまいます。

例えば「水曜日の午前10時から12時まではこれしかやらない」みたいな感じでブロックしてしまう。すると英語の勉強やリスキリングのようなことでも無理なく実行できます。紙の手帳に四角で囲って「ブロック」してしまって、それだけをやる時間を作ればOKです。

 

3. 手帳で過去の「振り返り」をする

PDCAが重要というのは言うまでもありません。

何かをしたら振り返って改善していく。これが大事なのはわかっていても、なかなか振り返りの時間って作れないですよね?

特にデジタルのGoogleカレンダーでは振り返りはしにくい。思い出してみて欲しいのですが、過去のGoogleカレンダーを見返したことってあるでしょうか? ほぼないと思います。あの日って何してたっけ? というときは見返すかもしれませんが、仕事を振り返るようなことはない。

でも紙の手帳であれば、少なくとも1年間は持ち歩くので、ことあるごとに過去のスケジュールを見ることができます。

振り返ると「できたこと/できなかったこと」が可視化されます。

例えば僕は、何日か一回、ジョギングをする習慣があるのですが、手帳を見返せば、いつ走れて、いつ走れなかったかが一目瞭然です。なぜなら、走れた日は「Run」と書いた予定を赤い丸で囲って、できなかったときは「Run」という予定を赤の横線で消しているからです。

すると「あ、この日はちゃんと走れたんだな」「この日は走れなかったな」ということがわかる。これが重要なんです。

走れなかったときは「じゃあどうすれば走れたか?」を考えるきっかけになりますし、もしできたとしたらそれは走った証なので「自信」になります。

仕事でも同じですね。「これだけのことをやってきたんだ」という自信になる。人生も、仕事も、なかなか前に進んでいないように思いがちですが、手帳を見返してみると「この打ち合わせもやった。この作業もやった。こういう会議もやった」みたいな感じで、やってきたことが明示されているわけです。これが自信になって、次に繋げていくパワーになります。

「うまくいったパターン」と「うまくいかないパターン」が見えてきたら、あとはうまくいったパターンを増やすようにスケジューリングをしていけばいいだけです。

うまくいかなかったときは「なぜうまくいかなかったのか?」ということを考えて、うまくいくようにスケジュールを組み直す。こうして思考のパターンおよび行動のパターンをちょっとずつ変えていくと、年収も自然と上がっていくはずです。

 

ベストな手帳が見つからない人へ

「ベストな手帳が見つからない」という人もいると思います。

数年前の僕もそうでした。なので僕は自分で理想の手帳を作ってしまいました。それが『編集者のための〆切手帳』です。「編集者のための」とありますが、プロジェクトが並行で複数走っている現代人であれば、誰でも使えるはずです。

この手帳は「〆切を守るために特化した手帳です。すごく使いやすいと思います。実際に評判もいいです。1週間のミクロな予定と1ヶ月1年という中長期の予定がひと目でわかる。大きなビジョンを立てて、緻密に行動に移していく。これが達成できるのが、この手帳なのです。

ぜひ試してみてください!

 

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