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おかしな日本語あるある~日本人の9割が間違えている!?

本郷陽二(作家/幸運社代表)

2012年12月14日 公開 2022年11月16日 更新


 

誰もが一度は「読み間違える」日本語

たかが読み間違い、と侮るなかれ。人前で漢字の読み間違いをすると、単に恥をかくだけでなく、常識を疑われてしまう危険性もある。この章では、「読み間違いが特に多い漢字」ばかりを集めて紹介する。

 【凡例】
×ぼんれい
○はんれい
書物の巻頭で、編集目的や方針、使い方などを記している部分を「凡例」といいます。また、図表や地図で使用された記号や線の意味を枠外で説明したものも凡例です。「凡」の字は、「平凡」「凡人」などは「ぼん」と読みますが、「凡例」は「はん」と読みます。

 【依存心】
×いぞんしん
○いそんしん
「依存心」とは、他力本願で人任せ、他人を当てにした精神を表わす言葉。正しい読みは「いぞん」のように濁りません。「依存心の強い人」は、「依頼心の強い人」とも呼ばれますが、どちらも人に頼り、自立心のない人のことです。
 

誰もが一度は「書き間違える」日本語例

メール、ブログ、ツイッター、SNSなどの普及で誰もが日常的に文章を書く時代になり、漢字を正しく書けることの重要性は増している。この章では、「書き間違いが特に多い漢字」ばかりを集めて紹介する。

 【興味しんしん】
×興味深深
○興味津津
「興味津津」とは、ある事柄に対して強い関心があることや、興味が尽きないこと。「津」はあふれるという意味で、「津津」と重ねて、あふれ出るさまを表現します。「深深」は静まり返ったという意味なので「興味深深」と書いては誤りです。

 【なかば】
×今年も中ば
○今年も半ば
「なかば」とは、半分、中ごろ、中途などの意味を持つ語です。漢字で書く際には、真ん中の「中」ではなくて、半分の「半」を使います。「志半ばで断念する」「十月半ば」のように使います。
 

よく見かける「敬語の間違った使い方」例

この章では、「尊敬語と謙譲語の混同」「『~させていただきます』の使いすぎ」など、最近よく見かける「敬語の間違った使い方」を紹介。「これで合っているのかな……」とビクビクしながら敬語を使っている人は必読。

 【電話口で相手の名前を尋ねるとき】
×お名前、頂戴できますか?
○お名前をお聞かせ願えますか?
つい使ってしまいがちですが、「頂戴する」では、相手の名前を私にくださいという意味になります。名前はモノではないので、やりとりするのは不可能です。「お名前をうかがってよろしいですか?」でもOK。

【取引先でのプレゼンで】
×弊社が開発させていただきました製品
○弊社が開発いたしました製品
「させていただく」という表現は、丁寧さを強調したいときに使いがちですが、これは相手の許しや許可、依頼を得てする行為に使われる言葉です。製品を開発するのは自発的な行為なので、「させていただく」と述べるのは間違いです。
 

よく見かける「マナー違反」の日本語

この章では、冠婚葬祭での話し方や手紙の書き方、応待の際に間違えやすい日本語を紹介。TPOに合った正しい言葉づかいをマスターして、「この人なら大丈夫」という信頼感を与えられるようにしよう。

【他家を訪問し、手土産を渡す際に】
△つまらないものですが
○心ばかりのものですが
「つまらないものですが」は、贈る品物を謙遜していう語。日本人の謙虚さを表わす代表的な言い回しです。しかし、最近では「心ばかりのもの」を使うほうがソフトな印象になるとされています。

【飲食店で精算をお願いするとき】
×おあいそ お願いします
○お勘定 お願いします
本当によく聞くフレーズです。「おあいそ」と言えば、粋な感じがするからでしょうか。しかし、「おあいそ」は本来、店側が客に勘定書を渡すときの「店を追い出すなんてお客様へのお愛想づかしですが」という意味なので、客の立場で使うのは間違いです。

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