“語彙力”は出世にも響く⁉ あなたは大人の言葉づかいができていますか?
2018年05月25日 公開 2024年12月16日 更新
<<大人になっても「語彙力が少ない」「言葉づかいに自信がない」と自覚している人は少なくないようです。若いころは「すごいですね」「ヤバイですね」なんていう言葉でなんとか乗り切れたかもしれませんが、いい年になればそうもいきません。
いくら一生懸命に仕事をしていても、熱心に部下を指導していても、言葉の引き出しが少ないがために知的に見られず、仕事の力量以外で評価が決められてしまうなんていうことはもったいないことです。
そこで、今回、もっとも使いやすく“付け焼刃”感も出にくい大人の言葉づかいをピックアップしてご紹介します。ぜひ参考になさってください。>>
※本記事は、吉田裕子著『大人の語彙力が使える順できちんと身につく本』 (かんき出版) より一部を抜粋編集したものです。
ありがたい、申し訳ない気持ちを一発で表現する
私たちは普段つい「すみません(あるいは少し崩して「すいません」)を多用してしまいます。
人に声をかけるときも、何かを頼む時も、謝罪するときも、お礼を言うときも、何でも「すみません」と口癖のように言ってしまう人もいますね。この「すみません」を「おそれいります」に置き換えるだけで、ぐっと上品な印象に変わります。
例:おそれいりますが、次回の書記をお願いできますか。
この「おそれいる(恐れ入る)」を漢語表現にすると「恐縮する」ですが、どちらにせよ、自分の身にはもったいないほどの厚遇を受け、かえって申し訳なく、身の縮むような思いをすることを指しています。
単純に恐ろしく、怖く思うのとは少し違って、いたたまれず、遠慮したくなるような感じです。ですから、身のほどをわきまえた謙虚な姿勢を表すときに使えます。
同じく遠慮の感情を表す語に「かたじけない」「痛み入る」があります。もう一段、古風な感じがあるので、日ごろの会話には取り入れにくいかもしれません。
しかし、ここぞという場面やお礼状などで、「何から何までお手伝いくださり、誠にかたじけなく存じます」「あたたかい励ましを賜り、痛み入ります」のように使ってみるとよいでしょう。
また、相手の鋭い洞察力や腕前などに感服した際にも「おそれいりました」という表現が使えます。