会議が一変! 現役東大生がやっている 「手っ取り早く効果の出る習慣」
2013年06月25日 公開 2024年12月16日 更新
本を読んでも結局、何が言いたかったのかすぐ忘れる、講演の内容が頭に入らない……なんていう方は多いのではないでしょうか。
東京大学在学中、体育会ホッケー部に所属する傍ら、勉強のやり方や時間の使い方を含めた「学ぶ力」を育てる学習塾・プラスティーを設立。
若手起業家として注目を集め、大学院にて教育学を研究しつつ、雑誌への寄稿、全国の学校での講演など、多岐にわたる活動を行なっている清水章弘氏に学んだことをムダにせず、うまく自分の知識にするための勉強法を伺いました。
本稿は『現役東大生がこっそりやっている、頭がよくなる勉強法』より一部抜粋・編集したものです。(イラスト:久保久男)
聞いた話を「ひとこと」でまとめるクセをつける
勉強会に参加して、そのときは「へえ!」と思ったものの、あとで思い返すと、よく覚えていない……。上司がアドバイスをくれるのはいいけど、話が長すぎて、結局どこをどうしろと言いたかったのか、頭が混乱……。
誰でも、「話の内容が自分の頭に入っていない」「結局、要点がどこだったのか分からない」という経験をしたことがあるのではないでしょうか。
それが友人との雑談であれば問題はないのでしょうが、大事な話だったり、勉強会の最中だったら、困りますよね。
話を聞いているのに、なぜか頭に入ってこないということは、よくあります。
なぜでしょうか?
じつは、私たちは、意外と人の話を聞いていないものなのです。もちろん、「聞いているつもり」ではいるのですが、実際には、右から左へ流れてしまっていることが多いのです。
たとえば、ニュース番組を見た後で、「今日のニュースは何があった?」と聞かれたら、すぐにパッとは出てこないものです。
あるいは、項目だけは出てきても、細かい点になると、うろ覚えだったり……。
聞いているようで、聞いている「つもり」になっていることが、とても多いのです。
講演のあとで、要点を3つにまとめられますか?
この「つもり」を防ぐには、
「相手の話を聞いたあとで、話の内容をひとことでまとめる」
という方法が有効です。
難しそうなことに思われるかもしれませんが、これは小学生でも実際にやっていることなのです。
以前、ある国立の小学校で、「勉強のやり方」について、50分の講演をしたときのことです。
講演が終わったあとで、先生が、「今の授業で、大事だと感じたことを、3つにまとめましょう。できた人から手を挙げましょう」とおっしゃいました。
講演の相手は小学2年生でしたから、僕は内心、「こんな小さな子どもたちに、そんな要約はできないだろう」と思いました。
ところが、予想に反して、次々と手が挙がったのです。
「1つ目は○○で、2つ目は△△、3つ目は※※でした。それを聞いて、私はこう思いました」
このように、理路整然と話し始めた姿には、本当に驚きました。
おそらく、生徒たちは、普段から「今日の授業を3つにまとめる」ことをしていて、それが、当たり前になっているのでしょう。
講演をしている最中にも、「みんなすごく集中して聞いてくれているな」と感じていたのですが、なるほど納得です。
「すぐにまとめよう」という意識が働いているから、話を聞こうという姿勢や、内容を整理して聞く習慣が身についているのですね。
話が長時間に及んでも、「この話を要約してみよう」と思いながら聞いていると、だんだん要点をつかむのが上手になります。