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松浦弥太郎/しあわせを生む小さな種~あなたはもっと素敵になれる

2013年10月23日 公開

松浦弥太郎(『暮しの手帖』編集長、COW BOOKS代表)

《『しあわせを生む小さな種』より》

自分のベーシックを見つける

 暮らしでも、仕事でも、人とのつきあいでも、肝心なのは自分にとってのベーシックを持つことではないかと思います。暮らしの中で何を大切にしているか、日々の仕事で基本となるのは何か。あなたにもきっとあなたらしいベーシックがあるでしょう。

 

 「やることリスト」や「今月の目標」と違って、あたりまえすぎるので、「そんなの、すでにわかっている」と、改めて意識していないかもしれません。だからこそ、自分にとって嬉しいこと、大事にしたいこと、守りたいことなど、ペンを持って紙に書き出してみましょう。

 ささやかなことでいいのです。「家族とごはんを食べる」でもいいし、「毎日ひとつはじめての気持ちを持つ」でもいい。「仕事場のデスクを片づけてから帰宅する」でもかまいません。単純なことでも「自分にはこれが大事だ」と思っていることを、言語化してみます。なんとなくぼんやり持っているのではなく、はっきりさせることで、新たな発見がきっとあるはず。書くことはとても大事です。ノートでも手帳でも、なんでもいいからあなたのベーシックを書き出しましょう。

 僕もそんなメモを書いており、たとえばこんなものがあります。

 「野菜や卵などの食材、生活道具、洋服や植物、身の回りのもの、どんなものでも、親が赤ん坊に接するのと同じように扱うこと」

 これは先ほど紹介した道元の教えのアレンジです。改めて読み返すと、ていねいな暮らしとはこういう心持ちが築いていくものだと再認識できます。

 また、「心地よく暮らしていくためにはどうしたらいいんだろう」と考えたすえに書いた最近の僕の「基本の7ヵ条」はこんなことです。
   

1、天気のいい日は景色のいいところに散歩に行く
  これは平凡なようでとても大切な、自然とふれあうということです。

2、美しい詩や文章を読む

3、美しい音楽を聴く
  本を読んだり音楽を聴いたりという文化的なことは、自分の成長にとても役立ちます。たっぷりと養分をいただけます。

4、人に親切に尽くす
  これは僕の生きるお守り、「正直・親切」につながります。人に対して一生懸命になることを大事にしたいと感じています。

5、家の中をきちんと整理して清潔にする
  メモでは「家の中」としていますが、「カウブックス」 や『暮しの手帖』編集郡といった仕事場でも同じです。自分が多くの時間を過ごす場を、きちんと整え、清潔にしていないと何も生み出せないし、毎日を続けていけないのではないでしょうか。

6、できるだけ健康を保つ
  健康の基本は早寝早起き、食べすぎないこと。これも日々、心がけています。

7、趣味を楽しむ
  心をくつろがせ、豊かにするには趣味を持つことだと思います。趣味を持てば、興味や好奇心を育てることができます。今の趣味はギターを弾くことです。
   

 このように自分らしい自分の哲学、すなわち「ベーシック」を知り、日々きちんと実行することで、窓ガラスを磨くように日常生活を手入れする。ささやかではありますが、こういった行いは確実に育つ種だと思います。ベーシックを更新しつつ磨いていけば、いずれは生きていくためのお守り、宝物となっていきます。

★ あなたの「7つのベーシック」を書き出してみましょう。

 

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