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幸福の3つの条件~松下幸之助の目指した幸せのかたち

2016年06月16日 公開

大江弘(PHP研究所社会活動部長)

松下幸之助

 

幸福とは何か

幸せがどんなものかは、人によって異なります。美味しいものを食べることに幸せを感じる人、お金を稼ぐことが楽しいという人、寝ているときが一番幸せという人など、いろいろです。さらには、同じ人でも経験や時間とともに感じ方や考え方が移り変わっていきます。何が真の幸せか、あまりに多様でこれという答えは簡単に見つかりそうもありません。ところが松下幸之助は、幸せというものは百人百様でいいのではないかと言っています。

仮にお金持ちになることが幸せだとしたら、皆がこぞって金儲けに奔走することになります。いくら持っていたらお金持ちという規定はありませんから、際限なく人はお金を得ようと動き回ることになるでしょう。さらに、世の中のお金の総量が決まっているとすると、誰かが大金持ちになれば一方で貧乏になる人が出てきます。格差が生まれるわけです。そうした社会では、人のお金を盗ってやろうという人も今よりもっと増えてくると考えられます。

こうしたことはお金に限ったことではありません。地位や名誉にしても、プロのサッカー選手としてプレーすることであっても、同様の状況を招くことになります。結局、何か一つのことを幸せと決めるより、いろいろあったほうが好ましいのではないでしょうか。

とはいえ、どれでも何でも幸せというわけにはいきません。基本的に多様であるとしても、何の指針もなければ、どこに向かって進めばいいのかわからず、力強く取り組むことができないでしょう。そこで松下は幸せの3つの条件を示します。

第1は、自分が幸せだと感じること。これは当たり前といえば当たり前のことかもしれません。しかし、自分はどう感じているのかを顧みず、世間や他人が幸せだということをそのまま鵜呑みにしている面が、お互いに少なからずありはしないでしょうか。たとえば「いい学校に入ることが幸せ、大企業に勤めることが幸せ、お金持ちになることが幸せ。少なくともそれは幸せに近づいている」そうした世の中の風潮のため、何となく自分もその気になって考えたり行動したりしている面があるように思えます。でも、自分で幸せだと思えないものは、どんなに他の人が幸せだと言ってもやはり幸せではありません。傍から大金持ちだから幸せだろうと思われている人が、実のところ毎日が虚しく、孤独で不幸だと感じている場合もあるようです。

 第2は、世間の人びともその幸せに賛意を表してくれること。ある絵画を手に入れることで最高に幸せになれるとしても、他人から盗んでいいわけがありません。盗まれた人はたまったものではないでしょう。自分だけの幸せのために他を害するのでは、社会そのものが成り立たなくなってしまいます。自分がOKであると同時に、世間の人びともOKと認めてくれることがやはり大切です。

 第3は、社会にプラスし、周囲の人びとに幸せをもたらすこと。たしかに、自分が幸せと感じ、それが他人の迷惑にならなければそれでいいように思えます。しかし松下は、それではもう一つ足りないのではないかと考えました。そこで次のように言います。「たとえば、ある優秀な人物が、仙人のように山にこもってしまったとします。本人は満足しているし、社会にも別に迷惑をかけているわけでもない。その人はそれでいいのかもしれませんね。しかし、皆が皆そのように山にひきこもってしまえば、この社会はどうなるでしょう。人間同士が協力しあうこともなく、社会の進歩は止まってしまう。いや、人間がより便利に快適にというために生まれた社会すらなくなってしまうでしょうね」

 だからこそ、もう一歩進んで、真の幸せは社会のために役立つことが好ましいというわけです。

 以上、3つの条件がそろってこそ真の幸せではないかと松下は言いますが、皆さんはいかがお考えでしょうか。

 


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