ポスト平成、ポストオリンピック時代にむけて取っておきたい資格
2018年04月25日 公開 2022年08月08日 更新
書店向けに「資格書の売り方」、出版社向けに「POSデータの見方」などの講演を各地で行うTAC出版の名物営業の湯浅創(ゆあさ・はじむ)氏が、資格書を数多く取り扱う知見から、2019年以降に求められるスキル・知識を解説する。
(注 本記事で紹介する資格試験情報は2018年4月現在のものです)
震災やテロ、デフレといったあまり明るい話題のない平成の時代が終わろうとしています。
次の「時代」を生き抜くために、どんな知識が必要となるのでしょう?
それは、
・お金
・プログラミング
・英語
になるでしょう。
たとえば、最近なにかと話題のビットコインなど「仮想通貨」を考えてみれば、これら3つがすべて絡んでいることがわかります。
キャッシュレス時代に向けて、お金とコンピュータ、そして英語は必ず必要となるわけです。
もちろん、資格がなくても「できる/わかっている」かもしれませんが、それを他の人に伝えるためには「ライセンス=資格」が必要になります。
ここでは、メジャーな資格を取り上げてみましょう。
簿記:収入を他人に説明するルール
資格の代表格ともいえる「簿記」。
受験者数は年間で約55万人にのぼり、小学生からシニアまで、男女問わず受験するポピュラーな資格です。
この簿記。なんで必要なのでしょう?
まずは、「税金」を考えてみましょう。
税金を扱うのは税務署です。
納税の際、税務署に「自分の収入を説明する」必要がありますね。
そのとき、税務署が持っている「ルール」に従って説明しなければ、「お前、嘘言ってんだろ」となってしまい、必要以上に税金を取られてしまうかもしれません。
会社であれば経理部員が説明してくれますが、フリーランスや副業を持っている人は、自分で説明しなければなりません。
そのためにも税務署の「ルール」のもとになる「簿記」が必要となってきます。
このように、簿記はお金が動くときの説明のツールなので、実はどんなシーンでも絡んできます。下記の例をみていきましょう。
「……というのが本サービスになります」
「いやー、いいサービスですね。して、お値段は?」
ここですでに簿記が絡んでいます。「サービス」と「お金」が出会ったからです。
昨年の簿記試験は、Suicaなどの『「交通系ICカードにチャージした」という行動をどう記録しますか?』という問題が出るなど、現在の状況をかなり反映した出題となっているように、実際の生活に直結した資格試験となっています。
【簿記3級】
受験料 2,800円
難易度(合格率) 44.47%(平成28年6月 第143回~平成30年2月 第148回まで2年間平均の集計)
試験月 2月、6月、11月
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