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94歳の現役作家・佐藤愛子が放つ、 痛快な人生への提言

佐藤愛子(作家)

2018年09月13日 公開 2024年12月16日 更新

94歳の現役作家・佐藤愛子が放つ、 痛快な人生への提言

<<どんな人生にも悩みはつきもの。それゆえ「人生相談」の本も数多く出版されているわけだが、その中で異彩を放っているのが、佐藤愛子の『役に立たない人生相談2 好きなようにやればいい。』だ。

佐藤愛子と言えば、『九十歳。何がめでたい』がミリオンセラーとなって話題を呼んだ。二度の離婚、別れた夫の多額の借金を背負い込むなど波瀾万丈の人生を送ってきたことでも知られている。

その深い人生経験に裏打ちされた社会や日常の出来事への批評精神、独特のユーモアにくるまれた歯に衣着せぬ発言が、彼女のエッセイの魅力だろう。本書の「回答」にも、それはいかんなく発揮されている。

「役に立たない」とわざわざ銘打った、この人生相談本、笑って読み進めながらも、人生について深く考えずにいられなくなってくるのだ。

その人生問答の一部をご紹介しよう。>>

 

毎日押し掛けてくる義母への対処法

まず、33歳の会社員男性からの相談。友だちのような仲良し母娘が増えている昨今、他人ごとではないかもしれない。

Q 妻の母が毎日家にやってきて困っています。
私たち夫婦は結婚2年目、共働きで子どもはまだいませんが、わりと仲良く暮らしていると思います。ただひとつ、妻の母親のことを除いては。

妻は早くに父親を亡くし、母1人子1人で育ってきたため、母親ととても仲がいいのです。結婚するときも「お母さんが急に1人になって寂しいと思うから、なるべく近くに住みたい」という妻の希望で、彼女の実家近くのマンションに決めました。

ですから、しょっちゅう行き来するようになることは覚悟していましたが、まさか毎日、わが家にやってくるとは思ってもみませんでした。

それも、たとえば夕食を一緒に食べるとかならまだいいのですが(それでも毎日は勘弁してほしいです)、義母はリビングに飾ってあるものを自分の好きなように並べ替えたり、私たち夫婦の寝室のクローゼットを勝手に開けて片付けたり、まるで自分の家のようにふるまうのです。

もう少し遠慮してもらえないかなあと妻に言っても、「私も働いていて大変だから手伝ってくれてるのよ。ありがたいじゃない」と、まったく取り合ってくれません。

妻は実の母親だから気にならないのでしょうけど、私にとっては赤の他人。自分のプライベートな部分がどんどん侵食されていくようで、家に帰ってもちっともくつろげません。

妻とも義母とも気まずくならずにこの事態を打開する、何かいい方法はないでしょうか。

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