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生き方

今から育てる! 医学部に合格する“医学部脳”の作り方

犬塚壮志(士教育代表取締役)

2018年09月20日 公開 2023年01月30日 更新

子どもに「目的・目標・方法」の3つの質問を繰り返し、戦略思考を身につけさせる

医学部入試は、他学部入試とは異なる点が多く、かなり複雑化しています。そのため、戦略の立て方次第で合否が変わってしまうのが医学部受験の最大の特徴でもあります。

そのため、受験勉強自体も医学部合格のために戦略的に行っていく必要があります。これはお子さん自身が、自分に合った学習戦略を立てることが重要で、受験生ごとに異なるものです。

具体的な学習戦略は本筋から外れてしまいますのでここでは割愛しますが、お子さんが自分に合った学習戦略を立てる際に必要な考え方(以下、戦略思考)を育むコツをお話ししておきます。

戦略思考を育むためには、お子さんがこれからやろうとしていること、あるいは今やっていることに対して、「目的・目標・方法」の3つを質問してあげることが効果的です。

「今、何のためにそれをやっているの?」
「どこがゴールなの?」
「それを達成する一番良い方法は何だと思う?」

こういった質問をことあるごとに投げかけてあげるのです。
例えば、5歳の子どもが、自転車に乗れるようになることを想定しましょう。そのとき、(少し堅いですが)次のような質問をしてあげると良いのではないでしょうか。

子「自転車に乗れるようになりたい!」
親「どうして自転車に乗れるようになりたいの?」
子「遠くまで遊びに行けるから!」
親「いつまでに乗れるようになりたいの?」
子「来月の夏休みから!」
親「そしたら、どれくらい練習しなくちゃいけないかな?」
子「う〜ん、学校から帰ってきたら夜ゴハンまで毎日練習する!」

なんてことのない会話ではありますが、子どもの中で目的意識を明確にさせた上で、さらにその方法(手段)まで会話の中で落とし込んであげるのです。

なお、このとき注意することがあります。最初から親が適切な答えをすべて教えないということです。

たとえ、子どもの答えが間違っていたとしても、最後まで一通り問いかけをし、矛盾が出てきたタイミングで子ども自身に気づかせてあげることが大切なのです。

例えば、先の会話で、親が子どもに方法(練習の仕方)を尋ねたケース。
「誰かが自転車に乗っているところを毎日10分くらい見る」としか子どもが言わなかったら、「本当にそのやり方と乗れるようになると思う?」などと問いかけ、もし間違った考えを改めようとしなかったら、実際にやらせて失敗させるのも、効果的だったりします。

こういった会話を通して、戦略を自分自身で立てる力を育むのです。

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