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生き方

「ホントにこれで大丈夫?」「どうなるか心配」不安と向き合うカギは「見える化」

関屋裕希(せきや・ゆき/臨床心理士)

2018年09月28日 公開 2019年08月09日 更新

あえて不安をそのまま口に出してみる

取引先でのプレゼンのあとに微妙な反応をされたときなど、「何がまずいんだろう」と不安になったら、それをそのまま口に出してみましょう。

「当方の提案で気がかりな点がありますか?」
「わかりづらい点があれば、もう一度説明いたしますので、率直な意見をください」

など。そうすれば、相手も「いや、ちょっと価格が……」「ここの仕様が思っていたのと違って……」と話し始めてくれるでしょう。微妙なリアクションの理由さえわかれば、こちらもそれに合わせて手を打つことができます。モヤモヤした気持ちで取引先から帰らずにすみます。

もちろん、「いえ、特にありません」と微妙なリアクションのまま返事をされてしまうこともあるかもしれません。そういうときは、こちらにはまだ伝えられない事情があるのでしょう。その場合は、このあと説明する「”本当に"わからないこと」として捉えるしかありません。

「新しく来た上司が何を考えているかわからず、モヤモヤする」という場合も同じです。 まずは、チームのメンバーのうち、話しやすい人に、こんなふうに相談してみましょう。

「機嫌にムラがあって、どうつきあえばいいかわからない」
「指示もころころ変わって、このまま進めていいのか心配になる」

こんな具合に返ってくるかもしれません。

「僕も同じように感じてた! いっしょに対策を考えよう」
「それには、こういう事情があるらしいよ」
「異動前の部署に知り合いがいるんだけど、こうつきあうといいと聞いた」

こんなふうに、私たちの知らない新しい情報を教えてくれるかもしれません。これも、まずは「口に出す」ということをしてみないとわかりません。口に出してみると、”わかる"領域が増えることは、案外多いものです。

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「わからない」とひとくくりになっていることを3つに分けて書き出す

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