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将来の不安が消える思考法「バックキャスティング」とは?

2018年12月28日 公開

三坂健(株式会社HRインスティテュート シニアコンサルタント)

多様な属性の人と連携する「他流試合」を乗り切るスキルが必要

そんな時代を生きる上で重要なポイントは2つ。

「ブレない志を持てるか」

そして

「自分のビジョンを持ち、そこにたどり着くために必要なトレーニングをしているか」

という点です。

個の時代とは、つまりは「個が会社に頼らず自らを鍛え続けなければいけない時代」でもあるのです。そんな中、どのように自分を鍛えていけばいいのでしょうか?

お勧めしたいのは「他流試合」に挑む、ということです。「他流試合」とは文字通り、異なる流儀を持つ人と競い合う場です。ここでは異なる業界、会社、環境の人と共に仕事をすることを意味します。

今後、同じ会社の同じチームの人とだけ仕事をするような環境はどんどん減り、会社も異なれば世代差もある、そんな多様なバックグラウンドを持つ人たちと一緒にプロジェクト型の仕事を進める機会が増えていきます。

その場合、多様な属性を持つパートナーたちとやり取りをし、仕事を完成まで推し進められるスキルを持っていなければ仕事になりません。

また企業に勤めていても、定年年齢がどんどん延長されていく流れがあります。55歳で役職定年、60歳で定年といった形が一般的だったものが、定年が65歳まで延長されるケースが増えています。

これからは定年が70歳、75歳といった会社もさらに増えていくでしょう。それはつまり、「働かなければいけない年数」が長くなるということです。

そういう観点から見ても、「他流試合」を乗り切るだけのビジネススキルを磨いていくことが求められると言えるでしょう。「他流試合」は外部の企業とコラボレーションする仕事がベストですが、いきなりは難しいという方は参加型の外部研修やボランティアでもよいと思います。

こうした機会に積極的に加わることで、いつ、どこでも活躍できるように自分のスキルを磨き続ける必要があるといえます。
 

一生現役=人生はマルチステージに

全国の60歳以上の男女を対象にしたある調査では、約7割の高齢者が就労を希望しているという結果も出ています。

しかも「働けるうちはいつまでも」という回答が最も多いのです。

それだけ長く働きたいという希望を持つ方が多いわけですが、会社側としては、だからと言ってすべての社員を抱えることはできないというのが現実です。

多かれ少なかれ選別が行われるという現実があり、そこで生き抜くためにも、自分を磨き続けることが必要になります。

ただ、闇雲に自分を磨こうとしても効率が良くないですし、自己充足感という意味でもあまりお勧めできません。

そこで、自分なりの「志」を持つこと、そしてその時々で「ビジョン」を置き、その実現に向けて鍛えていくという取り組み方が重要になってくるのです。

「働けるうちはいつまでも」という希望を持っているということは、いわゆる「一生現役」を望んでいる人が多いということでしょう。

「一生現役」を実現するためには、ひとつの会社でひたすら働き続けるという働き方よりも、会社以外にも複数のコミュニティに属して働くということが当たり前になります。

“昭和型”の会社人間の時代においては、ひとりの人間はいわば「会社」と「家族」というたった2種類の要素から構成されていたと言えるかもしれません。

それが現在そして将来的には、「会社」と「家族」に加え、自社以外の「業界」や「副業」的な仕事との関わり、また「地域社会」における役割も入ってくるかもしれません。

そうした複数のコミュニティに足場を置き活動する、いやむしろ「自分が活動するコミュニティを自分自身でデザインする」時代になりつつあると言えます。

そんなイメージを持ってビジョンを考えると良いのではないかと思います。

いわば、人生が「3ステージの時代」から「マルチステージの時代」へと変化していると考えるとよいでしょう。

人生の「3ステージ」とは、「教育→仕事→引退」という従来の生き方です。

多少の個人差はあるものの、だいたい20歳前後まで教育を受け、そこから60歳前後まで仕事をし、その後は死ぬまで引退生活を送るというのが、多くの日本人のこれまでの人生でした。

しかしすでに現在、教育期間を終え一度どこかの会社に就職したとしても、そこで定年まで働く以外にもさまざまなライフパスが存在しているのです。

転職はもちろん、会社に所属しながら副業や兼業に取り組む、起業やフリーランスという形で独立するといったことも、より一般的になるでしょう。

さらには、その途中で再び教育を受けることもあるでしょうし、そこで得た知見をもとに再就職することもあるでしょう。

このように「教育→仕事→引退」という直線的な人生ではなく、多様なキャリアパスの選択肢から自分に合ったものを選んでいく。

そんな時代になりつつあります。

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