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Q・B・Bブランドで「ベビーチーズ」のシェア7割。 開発先導と高収益を両立する六甲バター株式会社

三宅宏和(六甲バター株式会社社長)

2019年02月27日 公開 2019年04月15日 更新

開発力、生産力、営業技術力を組み合わせが生む新展開

――最後に、御社の今後の戦略についてお聞かせください。

三宅 今後、弊社が目指すのは「世界一のプロセスチーズメーカー」です。これは「六甲バターフィロソフィ」に掲げている経営ビジョンです。10年前には夢物語と思われていたこの言葉も、売上500億円を視野に入れ、現実的なテーマとして受けとめられています。

弊社の力は、ここまで述べてきた開発力と生産力、さらには営業の技術力にあります。スーパーなどの小売店での売り方や、もっと広く食べ方を提案するというような、営業の技術力もずっと高めてきました。

これらが組み合わさることで、かつて日本では一般的ではなかった「チーズ」を日常的に食する文化をつくることに、多少は貢献できたのではないかと思っています。

――御社の成長において、営業の技術力の貢献も大きかったのですね。

三宅 2019年2月には、次世代の基幹工場となる神戸工場が竣工します。この神戸工場を起点に、ますます国内のプロセスチーズの販売に力を入れていきます。さらに今後は日本だけでなく、海外にも目を向けていきたいと思います。

2017年10月にシンガポールで開催された日本食展示会では、当社の「デザートチーズ」が好評でした。

そもそも、高温多湿の地域ではチーズは定着しづらいのです。日本でチーズが食べられるようになったのは、保存のきくプロセスチーズの技術が発達したからです。これを活かして、西洋化が進む東南アジアの人々の食文化に、弊社がお役に立てる可能性は十分にあり、2018年11月から三菱商事㈱と合弁でインドネシアに工場を建設し、販売を開始しました。

そしてその先にあるのは、経営理念である「健康で、明るく、楽しい食文化」の創造です。食べて健康によいもの、しかも美味しいものを、どうやって、どこに提供するか。これを考え続けたいと思います。

さらには次の新分野も創っていきたい。それはもしかするとチーズ以外の分野かもしれません。弊社の開発力、生産力、営業技術力を組み合わせた結果、何が出てくるか。一人ひとりの活力が存分に発揮されるようにして、創りあげていきたいと思います。

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