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"即戦力の新入社員"ほど「自分の意見」を温存する理由

2019年04月05日 公開

犬塚壮志(元駿台予備校化学講師、東京大学大学院生)

犬塚壮志

<<予備校講師として活躍していた犬塚壮志氏は、生徒に正確に伝える説明スキルを日夜研究した結果、人気講師となった。現在ではそのスキルを活かし企業研修の講師としても活躍している。

そんな犬塚氏が新入社員研修で教えるたったひとつのスキルがあるという。本当の意味で即戦力となれるか、なれないかを分けるものとは何か?>>

 

新入社員向け研修の人気テーマ「説明力」

4月。新人の社員さんが入社し、通常業務よりも研修などに時間を割くことも多いでしょう。企業さま向けの研修講師もつとめている私も、新入社員さん向けの講演会や研修を担当させていただいています。

その新入社員さん向けの研修テーマやコンサルティング内容でご要望が圧倒的に多いのが、「説明力」のスキルアップについてです。

研修テーマで企業さまにお伺いした際、講義の冒頭で、新入社員さんたちに開口一番でお伝えしているのが

「説明において、新入社員の皆さんの”意見”は不要です」

という言葉です。これを聞いた新入社員さんたちは一瞬「むっ」とした表情になります。

もちろんこの言葉は、新入社員さんの力を見くびっていたり、仕事におけるウエイトが低いと言いたいのではありません。この言葉から始めるのには明確な理由があるのです。

 

なぜ、新入社員に「意見」はいらないのか?

その理由は、実務経験のほとんどない新入社員は、仕事上における判断軸がまったく養われていないためです。

新入社員さん自身がその実務を開始したばかりで「正しい判断」や「意思決定」ができることはほとんどありません。むしろ、新人社員さんの未熟ともいえる判断では、会社全体に大きな迷惑がかかってしまうこともじゅうぶんにあり得る話です。

気持ちが早ってしまうのはわかるのですが、提案する企画内容などを説明するためのプレゼンスキルも、入社して即日に求められることは稀でしょう。

それよりも、新入社員さんが身につけなくてはならない説明スキルは別にあるのです。

 

新入社員がまず身につけるべき説明スキルとは、「事実」を正確に伝えること

職種にもよりますが、新入社員さんの仕事の中でも特に「説明」というものが必要となる場面が、いわゆる報告・連絡・相談の「報連相」でしょう。

上司や取引先、クライアントとコミュニケーションをとる中で、「報連相」が不十分なのは致命的です。その後のキャリアにも大きな支障が出てしまいます。

この「報連相」における説明スキルで必要不可欠なものが、「正確な事実」を伝えることだと私は考えています。

ここでいう「正確な事実」の伝達とは、現場で起こったことや、計測したデータの結果そのものを正確に伝えられるスキルです。また、上司の判断や考えをクライアントに伝えたり、クライアントの要望を正しく上司に伝えたりすることも含めます。

これだけ聞くと、「なんだ、そんなことか」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、仕事の現場ではそのことがなかなか実行できていないというのが現状なのです。

なお、次の言葉は、実際にある企業の中間管理職の方がもらしていたものです。

「事実を正しく説明できない新入社員が増えてきている気がする。TwitterやLINEの影響とかもあるのかな。事実なのか、その社員の意見なのか、どちらなのかよくわからないことがある。そうなると、事実の把握に手間取ってしまって、上司としての判断に困ることがよくあるんです。」

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