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不真面目な人ほど「実は勉強している」理由

2019年12月05日 公開

飯野謙次(スタンフォード大学工学博士。東京大学特任研究員)

飯野謙次

仕事のスキルはもちろん、趣味の分野でも、「今年こそ、○○を身につけたい」「○○を勉強したい」という決意をしたことのある方は多いだろう。英語をはじめとする語学や資格、パソコンスキルなど、大人になってからも学ぶことは多い。

では、振り返ってみるとどうだろう? 決心しただけで何もしなかったこと、「時間ができたらやろう」と思って時間ばかりが過ぎていること、買っただけで積んである本……誰でも1つくらいは思い当たるだろう。

私たちが、「○○を身につけたい」「○○を勉強したい」という決意を実現するためには、どうすればいいのだろうか。

※本稿は、飯野謙次著『ミスしても評価が高い人は、何をしているのか?』(日経BP刊)の一部を再編集したものです。

 

「勉強したい」の本当の意味

私は、大人の学習の大きなカギを握るのは、その具体的な方法論よりも「意欲」であると考えています。

「勉強のやり方の工夫に時間を費やすくらいなら、すきま時間を使って少しでも実際の勉強をしろ」というと乱暴に聞こえるかもしれません。しかし、どんな学習においても、結局大切なのは、「こまめに取り組むこと」と「続けること」。方法論よりも意欲によるところが大きいものです。

忙しい人ほど、興味と意欲こそが、勉強にとって重要なのです。ですから、「勉強したいけど、時間がない」というのは、本質的には「意欲がない」――「勉強したくない」と同義といえるでしょう。

「勉強したい」と思っているのに、本質的には「勉強したくない」……というと、矛盾しているように聞こえるかもしれません。

なぜなら、真面目な人ほど、「勉強しなきゃいけないこと」「勉強したほうがいいこと」と「勉強したいこと」とを混同してしまっているから。いえ、さらに言ってしまえば、「勉強したい」と意識的に思っていることのほとんどは、「勉強しなきゃいけないこと」「勉強したほうがいいこと」だと思います。

たとえば、「スマートフォンを比較して検討する」という場面を想像してみてください。これだって、見方によっては勉強の一種です。

もし「新しいスマートフォンが欲しいから」という動機であれば、人から言われることもなく、どの機種にはどんな機能があるかとか、いくらで買えるかなどを比較検討し始めるでしょう。時間を見つけて販売店に行くのも、苦にも思わないはずです。

一方で、「社内の内線電話を替えるために、上司から指示を受けて」という動機であれば、「時間がないのに!」「面倒くさい」と思う方もいることでしょう。勉強を始めるにはある程度の決意が必要で、それが足りなければ、販売店に行くのも億劫になるのではないでしょうか。

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