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"脳の使い方"に違いが…医師が見つけた、長寿の人に共通する「ある職業」



2020年02月18日 公開

霜田里絵(医師・医学博士)、鬼塚忠(作家エージェント)

 

「健康で長寿」を実現する人の3つの共通点

鬼塚忠&霜田里絵

(霜田)長年、脳の分野に携わってきて強烈に感じる3つのことがあります。それは「(1)心のあり方(2)脳の使い方(3)基本的な生活習慣=ライフスタイル」これらが大切だということ。

そのような話をすると、ほとんどの患者さんが少なからず拍子抜けした顔をされます。私は、まずは心が意欲的に保たれていなければ、健康で長寿はあり得ないとお伝えしています。

でも、それだけでは長生きできない。どうすれば長寿へとつながるのか? 長年、考え続けてきましたが、最近、あることに気づきました。

(鬼塚)何に気づいたのですか?

(霜田)それは、特に「脳の使い方」が重要だということです。あくまでもMRIで撮影できる範囲での比較となりますが、私は毎年、脳のMRI画像を1,000例以上、今までに累計1万例以上を診ています。

そのうえで言えるのは、機能の局在性に違いはないことと、各パーツの配置や大きさのバランスの違いもさほど見出せないということです。

(鬼塚)ほとんど違いはない、と。

(霜田)はい。見受けられません。前頭葉、側頭葉、頭頂葉、脳幹、小脳。そして右脳と左脳……。与えられた形態や機能の個人差はあまりないと思うのです。では、何が違ってくるのか? それが「脳の使い方」なのです。

 

脳を上手に使って長生きする人の共通する「職業」を発見

(鬼塚)でも、そうは言っても使い方には個人差があると思うので、なかなか「こうすればいい!」と言い切れないところがありませんか?

(霜田)おっしゃる通りです。なので、私は、誰もがわかりやすい事例を収集しはじめました。そこである職業の人たちの共通項を見つけたのです。

現代の日本人こそ男女とも平均寿命が80を超える長寿社会ですが、そうではない時代に、圧倒的な長寿をまっとうした方々がいる。それは「画家」です。

世界的に知られている著名な画家たち……東山魁夷90歳 横山大観89歳 葛飾北斎89歳 パブロ・ピカソ91歳 サルバドール・ダリ84歳、マルク・シャガール98歳 片岡球子103歳、クロード・モネ86歳、ミケランジェロ88歳などなど。みんな健康的な長寿で、自分の一生をまっとうされた方たちばかりなのです。

(鬼塚)すごい年齢ですね。調べると明治・大正の日本人の平均寿命は43歳。50歳に達したのは戦後すぐの1947年ですね。特に葛飾北斎は江戸時代で医療も環境衛生も整っていない時代に、この年齢まで生きたのですから驚きです。

彼の生涯を見てみると、何と! 93回も転居しています。終の住処どころか、絵を描くための環境を求め続けた表れなのでしょう。自分が描きたくなる欲求に任せて、いろいろなところに移動していったようですね。

片づけ下手だったことでも有名ですが。当時の平均寿命の倍も生きわけですから、今の感覚だと160歳まで生きたということですね。北斎も含め、一流の画家たちは、みんな長寿だと。

(霜田)世界の誰もが認める一流の長寿画家たち全員に、共通していることがいくつかあります。なかでも筆頭に挙げられるのは、長く生きただけでなく、死ぬ直前まで精力的に作品を描き続けていたという事実です。

彼ら彼女らの脳は、年齢とともに衰えることなく、何歳になっても機能や生産性を維持できたわけです。

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脳科学から解き明かす「画家はなぜ長生きなのか?」 >



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