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「自分がピラミッドの頂点」と考える上司の勘違いが生む“部下との溝”

2020年04月30日 公開

成田直人(ジャパンブルーコンサルティング株式会社代表取締役)

 

「みんなのために」先頭から最後列に並んで支える

自分が中心で部下がその周りを支えるというのがこれまでのマネジメントの常識でしたが、これからは逆ピラミッドを想像していただくと良いと思います。

マネジャーが最上段で部下が下層ではなく、部下がピラミッドを構成しマネジャーは一手にピラミッドそのものを支える器が求められます。

近年「サーバントリーダーシップ(奉仕するリーダーシップ)」が注目を集め、「部下に奉仕するマネジャー」がこれからの時代は必要不可欠だと言われています。

私が講師を務めるマネジャー研修でも、「どうしたらもっと部下の才能発揮ができるか?」「みんなのために自分は何をやるべきなのか?」をワーク形式で考えてもらうようにしています。

人望が厚いリーダーは、ワーク時にたくさんのアイデアが生まれます。ワークを見ていて、「やっぱりな」とか「さすがだな」という感想を持つ、部下の成長や成果を心から願っているマネジャーは、売上も部下の定着率(離職率が低い)も絶好調です。

ここで一つ考えていただきたいことがあります。それは、あなたは前者のマネジャーと後者のマネジャーどちらの下で働きたいか、ということです。

当然ながら前者だと思います。しかし、これまで後者のマネジャーの下で働いてきた方が圧倒的に多いため、部下に「自分のために働いてもらう」というスタンスが抜けないマネジャーが多いのも、転換期ならではの苦しみなのではないかと思います。

こういう話をすると、「部下のことを思いやっているし、そんな自分のために」なんて考え方は古臭いと言われることがあるのですが、話を聞いてると「私の組織は……」と主語は常に自分で、「周りをうまく使う」と部下を利用する発言が目立つことが多々あります。

マネジャーは私からの「ご自身の言葉遣いに違和感がありますけどね」と言い、ハッとする姿をたくさん見てきました。自分はできていると過信せずに普段の自分の言葉を見返してみてもよいでしょう。

 

あなたは部下にとって、どんな力になれますか?

とはいえいきなり、「部下のために尽力する」というスタンスを持つことが難しくても大丈夫です。まずは先ほど紹介した2つの質問を週1回考えるだけでOKです。

私も離職率低下を目的としたマネジャー研修では、週1回これについて考えてもらうことを宿題にすることが多いのですが、すぐに効果が表れます。

先日もある中小企業団体で講義をさせていただいた際にも、「全く頭にない発想でした。すぐに取りかかります」という感想をいただきました。

自分のマネジャーを参考に部下に接する以外アイデアがない場合が多いので、「なるほど!」と思った方は、このワークに取り組むだけですぐに組織が変わることを実感できると思います。

部下のために何かできることはないかと考えても、「部下が逆に調子に乗るのではないか」「厳しさがいつの時代も必要だ!」と思って、なかなか下支えのポジションになりきれない方も、まずは週1回このことを考えてみてください。

もっと部下と力を合わせて目標達成していきたい、誰もがそう思うはずです。逆に、部下を変えようとしてもなかなか思うようには変わりません。

まずはあなた自身が「どんな力になれるのか?」と考えることで、部下に寄り添い良い関係を構築することが、結果的にあなたの仕事を楽にするし、ストレスから解放されることでしょう。

「他人を変える前に自分が変わる」
これはマネジャーに必要不可欠な視点です。

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