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子どもの"こころとからだ"を守るため…アメリカの親が教える「バウンダリー」とは

レイチェル・ブライアン(著),中井はるの(訳)

2020年11月28日 公開 2024年12月16日 更新

子どもの"こころとからだ"を守るため…アメリカの親が教える「バウンダリー」とは


(c)Rachel Brian

生きるための基本「同意」を、子どもに授けたい!子どもと学びたい!

世界的に注目を集める絵本『子どもを守る言葉「同意」って何? YES、NOは自分が決める!』。この本のタイトルにあるのは、今、ホットな言葉、「同意」です。意思の確認=「同意の確認」がわかっていれば、「自分にとってイヤなことはさせない。人がイヤがることは間違ってもしない」が、あたりまえに。

そうすると人間関係がこじれることもありません。自分のイヤなことは「イヤ」、と言えれば、さまざまな被害を遠ざけることもできます。つまりこれ、「人生がうまくいく、基本のスキル」なんです。

その「同意」のスキルを身につけるためのキーワードのひとつ、それは「バウンダリー」。

「え、何それ?」という人も多いでしょう。日本ではまだそんなに知られていない言葉です。でも、実はとても重要な言葉。今回もこの本、『子どもを守る言葉「同意」って何?』からひもといてみましょう!

※本稿は、レイチェル・ブライアン(著)『子どもを守る言葉「同意」って何? YES、NOは自分が決める!』(集英社)より、内容を一部抜粋・編集してお届けします。

 

からだと心を守るためにぜったい必要なのは、人との間の「バウンダリー=境界線」

「同意」を考えるベースとなるのが「からだの自己決定権」です。それを象徴するのは、この本の中の次の言葉です。

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この国(自分)をどうするか決めるのは自分なのだ
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そう、「自分のからだのことは自分が決める」。相手が何か「しない?」と言ってきたとき、もしくは黙って何かしてきたときには、自分自身の気持ち通りに、「いいよ」「いや」「やめて」と、相手に言っていいんです。

そして、自分から相手に何かをしたいときは、相手の気持ちを必ず確かめる。相手にも「からだの自己決定権」があると、わかっていれば当然ですよね。

お互いが「大切な自分の国=こころとからだ」を持っていると理解していれば、それを守る気持ちをお互いに尊重できる。そんな、とてもとても大切な言葉から、お話は次に進みます。

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「王」であるキミは
自分のバウンダリー(境界線)を決めることができます

「すてき! あれ? だけど、『バウンダリー』って何?」

バウンダリーは、境界線(さかい目の線)。ここでは…
キミが「だいじょうぶだ」と思うことと…
「これはイヤだ」、と思うことの間を分ける見えない線みたいなものなんだ
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そう。私たちはみんな、どんな小さなことでも、「イヤ」「楽しい」「だいじょうぶ」「ダメ」など、自分なりに判断をしています。たとえばこんなふうに。

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A 帽子をとりかえっこしよう!
B いいよ! =だいじょうぶ

A 下着をとりかえっこしよう!
B え? それはイヤ!
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却下となりました。

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A ポテト食べる?
B ありがとう!

A ポテト食べる? さっき一度口にいれちゃったけど
B イヤっ! いらなーい!
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こんなふうに、一見似たようなことにも「それはいい」「これはイヤ」と、思う線引きが、誰にでもあるはず。

その線引きのラインが「バウンダリー」です。

それは、人によって違うし、同じ相手でも、時によって違ってきます。そう言われてみればそうだな、と思い当たることがありませんか?

「この人とはいいけど、あの人とはイヤ」
それってあたりまえ! 時と場合によっても、もちろん変わります。

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普段から「バウンタリー」を意識すれば、もっと人間関係に前向きになれる

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