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「5分休憩」が気づけば15分…時間管理がヘタな人がやりがちなミス

佐々木正悟(作家/心理学ジャーナリスト),大橋悦夫(実業家)

2020年12月29日 公開 2022年12月21日 更新

佐々木生悟

多くの人の「見積もり」は楽観的過ぎる?

こういうやり方が、とてもせこせこした感じ、せかせかした感じを生み出すというのはわかります。

でも、今は「1分でも」というたとえを使ったわけですが、15分同僚とお喋りをして、15分ちょっとした調べ物をし、20分仕事が行き詰まって進まなかったとすると、全部あわせて50分が昼食までに加算されます。

すると、昼食に出かけられるのは13:00になります。先ほどの12:05とはずいぶん違いますね。

このようなことを可視化するようにしないと、「どうして、毎日3時間くらい残業することになってしまうのか、わからない」ということになるのです。

午前中に予定を1時間オーバーし、15時までに1時間オーバーし、18時までにさらに1時間オーバーすれば、トータルでは3時間オーバーせざるを得ません。その要因は、15分程度のちょっとした「時間の浪費」からはじまるものです。

私の個人的見解では、「15分浪費すること」がいけないのではありません。機械でない人間は、遊びの時間を必要とします。いけないのは、「15分を5分だと都合よく思い込むこと」です。勘違いが甚だしい人だと、15分を15秒だと思っています。

「それはいくら何でも大げさだ」と思われるかもしれませんが、タスクシュートをはじめて実践した方の中には「だいたい正しい見積もり時間を入れているつもりだけど、残業時間が9時間(!)になってしまった」という人もわりといらっしゃいます。勤務時間が9時間で、残業時間が9時間では、1日に2日働いているようなものです。

 

「予測と現実のズレ」は意外なほど大きい

そういう人がなすべきは、当然、仕事そのものを減らすことです。でも、たいていの人はそうしようとしません。「ムダを省き、気合いを入れて、倍の速度で仕事をする!」というのです。私は、経験から、よく次のように説明します。

「たいていの見積もり時間は正しくないが、それは『短く見積もる』という誤りを犯すのであって、『まちがって長く見積もる』という人はほとんどいない。とくに最初のうちは、気合いを入れて倍速で仕事をこなそうとするより、仕事を半分に減らしたほうが賢明だ」

しかし、激しく抵抗されます。ほとんどの人はそれくらい、自己の仕事能力を高く評価しているもので、「私の本当の力がわかるものか!」というわけです。

しかし、私は200人以上、タスクシュートを実践している人をこの目で見てきました。だいたい、仕事ができる人ばかりです(ある程度仕事の能力に自信がある人でなければ、そもそもこんなことをしようとしないものです)。

しかし、「見積もりの半分の時間で、すべての仕事を終えられた」などという人は、1人も見たことがありません。むしろ、「全部で18時間と見積もった仕事をひとつずつ手がけてみたら、9時間たったのに、まだ6時間分しか終わってない」という人がほとんどなのです。

すべての行動を1分単位で見積もってみるのは、とても重要です。マニアックなのでも病的でも偏執狂なのでもなく、「予測と現実のズレが異常に大きい」という現実を何とかしないと、時間の節約など望めないからです。

 

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