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じつは血管に原因あり? レントゲンにも映らない「長引くひざ痛」の改善法

奥野祐次(オクノクリニック総院長)

2022年01月27日 公開 2022年09月05日 更新

じつは血管に原因あり? レントゲンにも映らない「長引くひざ痛」の改善法

長引くひざの痛みの原因は、関節や年齢のせいではなく、血管にあるのかもしれません。痛む場所を探し、押すことで自分で改善できる方法をお伝えします。

※本稿は『月刊PHP』2022年2月号より抜粋・編集したものです。

 

レントゲンで異常なし? 痛みの原因は「モヤモヤ血管」

レントゲンでは異常がないと診断されがちなひざの痛みですが、実はきちんとした原因があります。それが「モヤモヤ血管」。細かくからまったように見えるモヤッとした血管のことで、肩や腰、ひざやひじなど関節にできやすい血管です。この血管が痛みを引き起こしているのです。

私の専門は、血管に細いチューブを差し込む施術であるカテーテル治療です。治療をおこなうなかで、血管と痛みに深い関係があることに気がつきました。診察したところ、ひざの痛みをうったえる方の9割に、モヤモヤ血管ができていたのです。ちなみに、モヤモヤ血管は、40代からできやすくなります。

モヤモヤ血管が痛みを引き起こすのは、血管は神経と一緒に増えるという特徴があり、血管が増えると神経も増え、痛みに過敏になってしまうからです。やっかいなのは、「痛い」という信号が脳に送られると、さらにモヤモヤ血管が増えるという悪循環が生じることです。これが痛みが長引く理由でもあります。

そこでモヤモヤ血管を減らすために、自分でできる対処法をご紹介します。

 

痛点押しでモヤモヤ血管を解消!

モヤモヤ血管を減らすために効果的なのが、痛い場所を押すことです。痛点の探し方と押し方のコツをマスターしましょう。モヤモヤ血管の痛みには特徴があります。「ズキズキ」「ジンジン」「チクチク」「ズーン」などと表現される痛みは、ほとんどがモヤモヤ血管によるものです。

このような痛みを感じる方は、モヤモヤ血管を減らすことで痛みを軽減できる可能性が高いといえます。モヤモヤ血管は微細でもろい血管なので、押して圧をかけることで減らすことができます。もともと不要な血管なので、正常な血管への悪影響はありません。

まずは、下のチェックリストで、モヤモヤ血管ができていないかを確認してみましょう。2つ以上あてはまると、モヤモヤ血管の可能性があります。

【モヤモヤ血管チェックリスト】

・じっとしていても痛みを感じる
・寝ているときも痛い
・朝起きると痛く感じる
・動き始めたときに痛くなるが、しばらくするとやわらぐ
・激しい運動をすると、痛みが増す
・お酒を飲んだときや翌日に痛みが増す
・天候や気温によって痛みが変わる
・痛む場所が赤くなったり、腫れたりすることがある

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痛点押しの4つの基本

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