「頭が良いだけの人」を追い抜いていく成功者たちの共通点
2022年04月11日 公開 2024年12月16日 更新
成功者には自信家が多い。実際、アメリカで「伝説のサクセスコーチ」としても知られる実業家のディーン・グラジオーシ氏は、「自信がないのに大成功を収めた人に一度も出会ったことがない」と言う。
しかし「生まれつき自信のないタイプだから成功できない」と嘆くのはまだ早い。グラジオーシ氏いわく、自信の有無は生まれつきのものではなく、「自信はたいてい後天的に学んで身につけるもの」なのだそうだ。
彼の著書より、自分の心理状態を変えて自信をわき上がらせる習慣を紹介する。
※本稿は『億万長者に学ぶ 自分の磨き方』(かんき出版)より一部を抜粋・編集してお届けします。
頭の良さよりも自信を持っていることが重要
こんな経験をしたことはないだろうか?
・意中の女性をデートに誘いたかったが、恥ずかしくてできなかった
・カフェで見かけた男性に話しかけたかったが、何も言わずに立ち去った
・大きな仕事が舞い込んできたが、自分には無理だと思ってチャンスをふいにした
・新規事業を立ち上げたかったが、怖くて行動を起こせなかった
・ジムに通ってトレーニングをしたかったが、体力がなかったのであきらめた
私はこれまで、自信がないために人生で大損している人を数多く見てきた。主な原因は自信がたった5%足りなかったことだ。
では、あなたはいつ自信がなかったために人生で大損しただろうか? その場で100%の自信を得ることができたら、今ごろ人生はどのように変わっていただろうか?
私の親友で一流の実業家であるリチャード・ロッシは、前途有望な高校生のためのイベントを企画する会社を経営している。高校生たちはそのイベントに参加することで、人生を変える貴重な知識を得ることができる。私はリチャードとそのイベントについて話し合ったとき、「前途有望な高校生の共通点を1つあげるなら何か?」と質問した。
すると彼は「自信を持っていることだ」と即答し、「大人になって人生で大きな成果を上げるのは、頭がいい子供ではなく、大きな自信を持っている子供だ」と指摘した。
リチャードの言葉は、理論ではなく実体験にもとづいている。前途有望な高校生をたくさん見てきて「彼らの共通点は自信だ」と断言しているのだ。
自信はたいてい後天的に学んで身につけるもの
だが、ここで重大な疑問がある。それは、必要なときに必ず自信にあふれているためにはどうすればいいか、ということだ。なんらかのきっかけで、自信がみなぎったときのことを振り返ってみよう。
仕事やプライベートで何かを成し遂げて「やったぞ」と心のなかで叫んだことがあるに違いない。その瞬間、自信の高まりが自分の心理状態にどんな影響をもたらすかを経験したはずだ。
子供のころ私は自信がなかった。成績もよくなかったし、授業中に落ち着いて座っていることができず、他の子供たちによくからかわれた。だが大人になるにつれて、自信を持たなければならないことを悟った。そして私は揺るぎない自信を得る方法を学んだ。あなたも同じことができる。
そのためには、まず自信についてよく理解する必要がある。生まれつき自信にあふれている人はいるだろうか? そういう人もまれにいるかもしれないが、たぶんあまりいないだろう。自信はたいてい後天的に学んで身につけるものだ。
あなたは自分が「自信があるタイプ」か「自信がないタイプ」のどちらかだと思っているかもしれない。だが、それは違う。現在の自信のレベルがどの程度であれ、それをさらに高める方法を紹介しよう。
これは私のメンターの1人、ダン・サリバン(Strategic Coach(R)の創業社長)に教わった画期的な方法で、「4C方式(The 4 C's Formula (R))」と呼ばれるものだ。これについては、彼が同名の著書のなかでくわしく説明している。
これは4段階からなるプロセスで、本当の自信がどのようなものか、そしてそれを身につけるために必要なものを見きわめるのに役立つ。
この4段階のプロセスとは、「コミットメント」と「勇気」と「能力」、そしてその3つによっておのずと芽生えてくる「自信(confidence)」だ。
まず、コミットメントについて考えてみよう。
痩せるにしろ、新しい仕事を始めるにしろ、その目標にコミットしなければならない。そうしなければ失敗する。成果を上げるためには目標にコミットしなければならない。コミットメントが揺らいでいるかぎり、自信も揺らぐ。
ここで重要なのは、コミットメントが出発点だということだ。あなたは何かをやってのけようとする前に、まず目標にコミットしなければならない。
何年間も仕事や恋愛で中途半端な態度をとってきたとしても、真剣に取り組むようになると人生は軌道に乗り始める。
次に、勇気について考えてみよう。人前で話すとか歌を披露するといった新しいことに挑戦するのが怖くなったことはないだろうか? たぶん行動を起こす前に死ぬほど怖くなったに違いない。それでも思い切ってできたなら、その原動力となったのは勇気だ。
その後、あなたはどう感じたか? 爽快な気分になり、今度はそれをたやすくできると感じたはずだ。
さらに、能力について考えてみよう。何かについて能力がないなら、どうすればいいかわからない。新たに外国語や楽器を学びたくても、自分が正しい方向に前進しているかどうかわからず、すぐに挫折してしまったことはないだろうか?
だが、参考書を読んだり、オンラインのビデオを見たり、コーチを雇ったりして必要な能力を身につければ、後はわりと簡単にできるようになる。
目標を達成して成果を上げるために「コミットメント」と「勇気」と「能力」の3つの要素がそろえば、「自信」がみなぎる。自分を疑う気持ちや心理的な抵抗が消え、自信にあふれたあなたが主導権を握る。