サラリーマンを続けながら不動産投資を始め、たった3年で10億円もの資産を築いた荒木陽介氏。不動産投資は誰でも出来ると荒木氏は語る。初心者がまず最初にするべきことや、物件を購入する際の注意点を紹介する。
※本稿は、荒木陽介著『3年で10億円を築いたサラリーマンが教える 「お金を生む時間」のつくり方』(朝日新聞出版)より、内容を一部抜粋・編集したものです。
ライバルとの競争に勝つには、物件選びが重要
私は、不動産の売買を繰り返して売上を立てるのではなく、所有物件を増やすことで、資産の規模全体を大きくしてローンを組みやすくする、という戦略を取ってきました。
もちろん、売買を繰り返すにしろ所有物件を増やすにしろ、重要なのは、優良な物件を探し出して着実に買う、ということです。その意味では、「サラリーマン投資家」であることを強みと思ってくれる仲介会社を味方につける、そういう業者とチームを組むことが大事になってきます。
仲介会社は物件紹介だけでなく、投資家を銀行に売り込むという役割も担っています。私が付き合ってきた仲介会社は、みんなそれが得意で、「大企業に勤めているから信用できますよ」と、上手にアピールしてくれました。
仲介会社との付き合いは、1回きりの売買で終わるのはもったいないと思います。よく知っている投資家に、いち早く優良な物件を紹介するということがあるからです。
ただ、こちらがそう思っていても長く付き合えるとは限りません。当然ながら、業者は自分たちの「めしの種」になると思える相手でなければ、付き合わなくなります。「この人なら、買ってくれそうだ」と思うからこそ、いい物件を紹介するのです。
私の場合、不動産投資を始めた当初から変わらず、3人の仲介業者が味方になってくれていますが、彼らの期待に応えて買い続けてきたからこそ、いい関係が続いているとも言えるわけです。
「持続性のなさ」がワンルームマンション投資の1番の問題
「いいカモ」と思われているだけ、と心配になる人もいるでしょうが、自分自身の物件選びの基準さえきちんと守っていれば、不良物件をつかまされるといったトラブルはまずあり得ません。
私のチームの業者が「最近、ワンルームマンションの営業が簡単になっている」と言っていました。都心の2000万〜3000万円の収益物件が多く出回っていて、年収400万〜500万円の会社員でも買えるので「カモ」も多いというわけです。
ワンルームマンション投資の1番の問題は「持続性のなさ」です。
担保価値が非常に低いので、年収1000万円の会社員でも頑張って2戸しか買えないし、債務超過になって信用を毀損したら、ローンの残債が大きく減るまで5年、10年とローンを組めない状態が続きます。
要するに、自分の投資戦略や物件選びの基準をきちんと仲介会社に伝え、業者を味方につけることが大事なのです。