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生き方

コロナ禍で買い占めに動いた人の心理...「先の見えない不安」の手放し方

山根洋士(一般社団法人メンタルノイズ心理学協会チェアマン)

2022年06月20日 公開

 

ずっと悩んでいるのに幸せになれない人の特徴

「あなたって、悩みがなさそうね」。

そう言われると、ちょっとバカにされている気がしますよね。これは、悩みがあることが「高尚」「上級」「賢そう」という間違ったイメージとして植え付けられているのが原因で、メンタルノイズの1つです。

このノイズの影響が強いと、低俗になりたくない、下級になりたくない、バカになりたくない、と思って悩みを抱え込んだままにします。悩むことをやめられない状態で、あえて解決しようとしません。

悩みの数が複雑になったり、問題が複雑になるほど高尚さが上がるように感じるため、自分は特別だ、と悦に入ってしまう人もいます。

それは無駄に悩んでいる状態です。無駄なことをしている自分を特別視するのはイタイというか、恥ずかしいことですよね。そのことに気づくだけで、悩み続けることをやめられるでしょう。

 

悩みが解決したら幸せになる、わけではない

悩みが解決したら幸せになると考えている人がいますが、それもまた勘違いです。悩みが解決したからといって幸せになることはなく、幸せな状況でも悩みはあるものです。私も幸せですが、どんなおいしいご飯を食べるかでいつも悩みます。

そんなの悩みじゃない!!と怒られそうですが、実は生きるか死ぬかの悩みも、今日どんなおいしい物を食べるかの悩みも、使っている脳と心の機能は同じです。どうせ悩むのなら、贅沢な悩みを抱えたほうがよくないですか?

悩みが解決したら幸せになれると考える人は、借金を返したら大金持ちになれる、と言っているようなものです。

借金を返しても、プラスマイナスゼロになるだけですよね。そこから大金持ちになるスキルやノウハウ、マインドセットを身につけなければ、大金持ちにはなれません。

それと同じように、悩みが解決してもプラマイゼロになるだけだから、そこから幸せになるためのスキルやノウハウ、マインドセットを身につける必要があります。

できれば、悩みを解決しながら、これからどういう幸せな人生を過ごしたいかを考えて、同時進行で人生を楽しむスキルやノウハウ、マインドセットを身につけるといいでしょう。

そうすれば、悩みが解決してプラマイゼロになったとき、これから自分はどうやって生きていけばいいのか? と途方に暮れずに済みます。

 

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