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生き方

つらい時ほど無理してしまう悪循環...「弱った心が整う」3つの考え方

ぱやぱやくん(元幹部自衛官)

2022年10月14日 公開

つらい時ほど無理してしまう悪循環...「弱った心が整う」3つの考え方

ストレスや疲労で心が折れてしまうと、他人の目がどうしても気になり、何をやっても「自分はつまらない人間だ...」という気分に支配されてしまうこともあるでしょう。

そうなると自分軸とはかけ離れ、何をやっても面白くなくなってしまうことも…。

「『立ち直る時こそ、人生の煌めきがある』自己否定から立ち直り、また歩き始めた姿にこそ、人間の本当の美しさがあると思います」こう語るのは、Twitterフォロワー数20万人超の元陸上自衛官のぱやぱやくん。

著書『弱さを抱きしめて、生きていく。』の中から、メンタルが弱ってしまった時に実践したい「心を立て直す」方法を紹介します。

※本稿は、ぱやぱやくん著『弱さを抱きしめて、生きていく。』(PHP研究所)から一部を抜粋し、編集したものです。

 

弱っている時に「重要な決断」をしない

立ち直る時に大切にしてほしいことは、まず何よりも「傷ついた後にすぐ決断をしない」ことです。

たとえば仕事で大失敗したり、精神的にダメージを受けて休職した直後に「なんとかしよう」と考えるとあまり良い方向に行きません。

ダメージを受けたままの再出発になるからです。メンタルが弱っている状態で新しいことを始めると、ストレスに耐えきれずに、さらにくじけます。

また大きなダメージを受けた後には冷静に物事を考えることができず、成功を焦ったり、ネガティブな方向に行きやすいので要注意です。

弱さと向き合って、肩の力が抜けた状態から再出発しないと、挫折しやすく、再び心の傷口が開いてしまいます。傷ついた時は、まずは気力を回復させることが最優先です。

さらに「生活の維持」を意識するといいと思います。とにかく、生存するための最低限の範囲で構いません。食事は毎日自炊、毎朝掃除機をかけるなど、手間がかかるものは、健康体の時の自分に任せればいいのです。

今は非常事態なのですから、業務量を減らしてもらう、休職する、土日にゆっくり休むなどのアクションをとってください。

この「気力の回復」「生活の維持」の二軸を大切にしてください。退職などの思い切ったアクションは一旦保留にしましょうね。まずは、冷静に考えられるところまで粘るのがいいでしょう。

 

心より「生活習慣」を整える

「やる気が出るようにマインドセットを整えよう」と世の中ではよく言われますが、マインドセットを整えるよりもはるかに大切なことがあります。それは、生活習慣を整えることです。

人間は本能的に疲労が溜まり、不健康な状態だと外敵を警戒するようになります。なので、他人の言動に必要以上にイライラし、何気ないひと言に傷つきやすくなります。

疲労が少ない状態であればスルーできた言葉も、疲れてくると我慢できなくなり、ついつい感情的に反応してしまいませんか?噂話に流されたり、他人の目線が気になってしまったり...。必要以上に他人の言動が気になってしまうのですね。

みなさんの仕事でも同じことが言えるのではないでしょうか。実は、心も体力も限界なのに、上司の評価を下げたくないからギブアップできない、メンバーに迷惑をかけたくないからプロジェクトを降りられない。

しかし、相手に合わせ過ぎると振り回されてしまい、自分のペースを掴めないどころか、自分の心の声を聴く十分な余裕さえ確保できません。

前述のように、私は心が身体をコントロールするのではなく、身体が心をコントロールしていると考えています。

つまり、生活習慣を整えることは、心を整えることにもつながり、それは結果的に「自分軸」を守るうえで非常に重要になってくるのです。

自分軸を大切にするためにも生活習慣を整え、睡眠・食事・運動を軸に身体を調整していきましょう。

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