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【伝える技術】 相手を思った伝え方とは



2012年04月25日 公開

佐々木かをり (〔株〕イー・ウーマン社長)

「ご確認ください」とは何だろう

 日本語には微妙な表現が多いので、それによって細かい気持ちの描写ができることもありますし、一方で、あいまいになることにもつながっています。

 先日、ある会議で、
 「担当者は欠席ですが、数日後の案件のため、メモを読み上げますので、みなさんにご確認いただきたい」といって話し始めようとした人がいました。

 ここで私は「ちょっと待った」をかけました。

 「『みなさんにご確認いただきたい』っていうのは一体何でしょうか?私は何をすればいいのでしょうか」

 みなさんとは、誰なのか。この会議の参加者全員なのか。確認というのは何なのか。それは、「聞いたよ」ということでいいのか、内容を承認してほしいということなのか。いくつかクエスチョンが浮かびました。

 もし、全員に承認をもらうのであれば、丁寧に説明し、質疑を受け、各参加者が理解していることを、それこそ「確認してから」進めなくてはいけません。

 私としては、「話す」という行為には目的があると思いますので、その目的を理解してから参加したい。会議であればなおさらで、私自身が存在している「意義」、つまり「貢献」をするために、話されることの目的を知りたいと思います。

 ですから、何だかわからない、漠然としたメモの読み上げを、無責任に耳にするのは嫌だと思いました。

 「確認」という言葉は、要注意ワードです。

 具体的なことを示さずに「ご確認ください」などと使われます。通常は、その言葉をもって、提出したモノの内容や書き方、条件すべてを承認してほしい、ということなのでしょうが、そうであればそれなりの心構えと視点を持って、内容を検討する必要があります。

 発言者が、あまり物事を明確にしないで話している場合に、このようなあいまいな「確認」という単語が使われ、意外とそれが、後々問題になるように思います。

 「確認」という単語の上手な使い方も、もちろんあります。

 「3つの条件内容について、ご確認ください」とか、「このようなレターの書き方でよいか、文章なども見て、ご確認ください」など、具体的に示している事例です。

 「確認」とは、「確かめ」て、「承認する」ということです。この、承認レベルを、どこに設定するのかを、発言者はぜひ意識して、明確にしてほしいと思います。

 その企画書の中身を全部合意してくれといっているのか、企画全体の筋道がこれでいいかといっているのか、この表現のままで印刷していいかといっているのか、誤字脱字がないかを見てほしいのか。

 聞く方も、自分が何を、どの程度「確認」すべきなのか、認識してから取り組んでほしいと思います。

 

佐々木 かをり

(ささき・かをり)
 
株式会社イー・ウーマン 代表取締役社長
株式会社ユニカルインターナショナル 代表取締役社長
米国ニューヨーク州エルマイラ大学名誉文学博士

上智大学卒業後、国際コミュニケーションのコンサルティング会社(株)ユニカルインターナショナルを設立。2000年に市場創造型コンサルティング会社(株)イー・ウーマンを設立。スマートコンシューマたちの声を拾い上げる仕組みを構築し、新商品開発、ブランド再構築などを提供するビジネスモデルが注目を集める。
商品開発事例として自社開発した抗酸化サプリメント「メロンリペア」は既に20万箱を突破する大ヒット商品に。手帳ブームの草分けともいわれ、彼女の時間管理術を実現させる「アクションプランナー」手帳も人気商品となっている。
テレビ朝日『ニュースステーション』、TBSテレビ『CBSドキュメント』、フジテレビ『とくダネ!』、TBSテレビ『ブロードキャスター』など、メディアでも活躍。ダイバーシティ、時間管理術、女性幹部育成など、各種講演での人気も高い。


◇書籍紹介◇

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本体価格 800円   
 

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