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生き方

茂木先生に教わる「ハッピー」をつくる6つの習慣

茂木健一郎(脳科学者)

2022年11月04日 公開 2024年01月16日 更新

茂木先生に教わる「ハッピー」をつくる6つの習慣

じつは人の幸せは、「脳の使い方」で決まるのです!脳科学者の茂木健一郎さんに、幸せのコツを教えていただきましょう!

※本記事は『PHPくらしラク~る♪』2016年7月号より一部抜粋・編集したものです
 

習慣1:「マインドフルネス」で心を整える

「マインドフルネス」とは「今、ここ」に注意を向け、自分が感じていることをそのまま受け入れる心のトレーニングのことです。海外ではグーグルなどの一流企業がストレス対策として研修に取り入れていることで注目されています。

1日15分、目を閉じてただひたすら自分の呼吸にだけ集中します。無心になるのではなく、今、目の前で起きていることだけ(=呼吸)に集中するのです。

瞑想をしなくても日常生活の中でもできます。例えば、子どもが騒いでいたとします。そのとき「子どもが騒いでいるな」とそのまま感じ取ることが大事で、それに対して価値判断を下してはいけません。「騒いでいる子どもは良くない」と判断した時点でストレスになってしまうからです。

「今、ここ」に集中できる脳になると、常に落ち着いて世の中を眺められるようになり、心は平穏で満たされた状態になります。

 

習慣2:モノより経験にお金を使う

生活していけるだけのお金があれば、それ以上収入が増えても幸福度は上がらないという現象は、経済学者のイースタリンにちなんで「イースタリン・パラドックス」と呼ばれています。ここでいっているのは、お金を追い求めても必ずしも幸せになれるわけではないということです。

ただ、お金は安全基地になります。ある程度貯金があれば、それを安全基地にしていろいろなことに挑戦できます。例えば英会話教室に通ったり、スポーツクラブで汗を流したり、仲間とお酒を楽しんだり。このように経験のためにお金を使う「生きたお金の使い方」をすると脳が喜びを感じます。

いっぽうでモノを買い集めて部屋に飾っておくためだけにお金を使うのはおすすめできません。なぜなら、経験につながらないからです。ただし、気に入った服を買うことで、積極的になれるならいいと思います。

 

習慣3:雑談を楽しめる人になる

人が幸せを感じるための絶対条件というものは存在しない、ということが研究でわかっています。つまり結婚していてもそうでなくても、子どもがいてもいなくても、お金持ちでも貧乏でも、幸福度とは関係がないのです。ただひとつ幸福と関係があるのが、「周囲の人たちとの絆」。

その絆を結ぶときに大事なのが雑談です。猿でいえば、毛づくろいに相当します。猿がお互いの毛づくろいをするのは親愛の情の表れで、このときに脳内からはβ-エンドルフィンという、欲求が満たされたときに発生する報酬系物質が放出され、安心感や充足感が生まれます。

つい「雑談って面倒くさい」と思ってしまうかもしれませんが、雑談を楽しむことができないと幸福からはどんどん遠ざかってしまいます。そして雑談を楽しむには、自分がしゃべらなければと身構えるのではなく、まずは相手の話を聞くことが大切です。

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