「ドラえもんはAIですか?」の質問に研究者が「イエス」と言い切れない理由
2020年02月27日 公開 2020年03月23日 更新
未知の技術に対する過剰な期待や恐れ
未知の技術だけをAIと呼ぶのは、人間が、自分たちの知能や知性というものに誇りをもっているからではないかと思います。
知性の仕組みが研究によって説明されてしまうと、「この程度の仕組みのものは知性とはいえない」という気になります。そして、自分たちはもっと高度なことをやっているという思いが出てきます。
人類は知性というものに特別な思いをもっているため、ちょっとやそっとの原理では納得がいかないのでしょう。AIの仕組みの最先端に触れやすい研究者にとっては、知性のハードルがどんどん高くなっているのかもしれません。
逆に、現在の技術の中身を知らない一般の方からすると、どれもが未知の技術であるためAIだと思う、ということもあるのかもしれません。
非現実的なようですが、もし、仮に多くの方が現在の技術について理解できることがあれば、AIに対する過度な恐怖や期待を抑えられると思います。