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老けたくない!老化物質“AGE”をためない食と習慣

2012年05月25日 公開

山岸昌一(久留米大学医学部教授)

食べ物の中のAGE

AGE

AGEは高血糖によって体の中でつくられるだけではありません。AGEがたくさん含まれる食べ物を食べることで外からもとりこまれます。

おおよそ、その食べ物に含まれるAGEの7%が人間の体内にとりこまれて、最終的に蓄積すると思って下さい。

私たちは年間1000回前後食事をとりますから、1回ずつのAGE摂取量はそれほどではないとしても、AGEが多めの食事をとっている人は、長い間にそれが積み重なって大きな差がついてきます。

高血糖ではないのに、糖尿病の患者さんと同じように老化が早まったり、動脈硬化やがんなどさまざまな病気になる人がいるのは、食事を通して外からAGEをたくさんとっているからだとも考えられます。

ではどんな食べ物にAGEが多いのでしょうか。

AGEはタンパク質と糖の「メイラード反応」ですので、高温で加熱調理したもの、つまり「メイラード反応」を起こしているものにAGEがたくさん含まれます。

「メイラード反応」とは加熱により、焦げ目がついたり、キツネ色になることです。単純に言いますと、水を使わずに焼いたり、油で揚げたものによく見られます。

つまり「見た目」でAGEの量がある程度判断できるわけです。

鶏肉を例にあげましょう。まず鶏肉を水炊きで食べます。水炊きはお湯でゆでるので、鶏肉の色はキツネ色にならず、トリの肌の色のままです。

次に鶏肉を焼いて焼き鳥にします。ちょっと焼き目がつきますね。そして一番焼き色がつく鶏肉料理は何かというと、あぶり焼きにした北京ダックです。

鶏肉を同じグラム数だけ食べた場合、料理によってどれくらいAGEが違うのか。

たとえば水炊きを1とした場合、焼き鳥は10ぐらいで、北京ダックは20ぐらいです。

同じ鶏肉を食べても、調理方法によって体内にとりこむAGEの量がかなり違う。目安は焼き色です。こんがりと焼き色がついていればいるほど、AGEは多い。

そう考えると、唐揚げやフライなど揚げ物はみなキッネ色ですから、AGE値が高いことがわかります。

同じ褐色でも、味噌や醤油、コーヒーなどはAGEを含みますが、機能性成分があると言われています。同じAGEでも、食品によって毒性が強いものと、人間にとって有用な成分を含むものとがあるのかもしれません。食品は、いろんな成分や機能を含みますから、一概にAGE量の「多い・少ない」のみで、「良し・悪し」を決めてしまうのは短絡的すぎます。

それに、体の中に入るトータルのAGE量を考えた場合、どのくらいその食品を食べるか、これも大事ですよね。北京ダックを焼き鳥ほど多く食べる人はいないでしょうし、第一、北京ダックを食べる機会もそうそうはありません。

たまのごちそうとしてなら、まず問題ないでしょう。毎日バーベキューを食べている人を私は見たことがありません。シーズンに1、2回ですよね。一方、AGE含有量が少ないからといって、たくさんの量を食べればそれだけトータルとしてAGEは多く体に入ってくる。

要するに程度問題です。日頃からいろんな食品をバランスよく食べている分には、大きな問題はないでしょう。いや、偏らずにバランス感覚をもった食習慣は、きっと体にいいはずです。

ただ、とにかく高温で加熱したり、油で揚げたものは、キツネ色になりやすい。褐色になったり、焼き目がついたところがAGEですので、そういうものばかり毎日のように好んで大量に食べるのはさけたほうがいいと思います。

 

著者紹介

山​岸昌一(やまぎし・しょういち)

医学博士

1963年、新潟県上越市生まれ。金沢大学医学部卒業。医学博士。金沢大学医学部講師、ニューヨーク、アルバートアインシュタイン医科大学研究員などを経て、現在、久留米大学医学部教授。循環器・糖尿病の専門医として診療に携わる一方で、糖尿病と血管合併症の研究から老化の原因物質AGEに着目。AGEに関する英語論文400編以上発表。

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