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伝わる!「論理的な文章」の書き方

西村克己(芝浦工業大学大学院客員教授/経営コンサルタント)

2013年02月12日 公開 2022年12月08日 更新

論理的な文章の階層構造とは(簡易ピラミッドストラクチャ)

<Point> 問いと答えを矛盾なく説明できることが求められる

◇結論と根拠を階層化して、結論を3つ前後の根拠で説得材料にまとめる

論理的とは何でしょうか。論理的とは、一言でいえば、矛盾なく筋道がつながっていることです。

問いと答え(結論や主張)の関係において論理的という場合、「問いへの答えである結論が、複数の根拠によって矛盾なく説明できること」を意味します。矛盾なく説明できるということは、「結論が問いの答えになっている」「結論と根拠が So What?(だからどうした?)/ Why?(なぜそうなのか?)の関係で成り立っている」「根拠が結論を支える十分な理由になっていること」です。
  

 ◇So What?/Why?の関係を成立させる

論理的な文章には、問いと答えが矛盾なく説明できることが求められます。答えが矛盾しないためには、どうすればいいのでしょうか。答えを支える根拠が、筋道立っていることが不可欠です。根拠とは、答えを説明する説得理由です。

たとえば、天気予報で考えてみましょう。「明日の天気は?」という問い、「明日は晴れるでしょう」と答えたとします。読み手は、「なぜ明日は晴れるのか?」と疑問に思うでしょう。論理的な文章は、読み手の疑問を解消してあげる必要があります。そこで、Why?(なぜそうなのか?)という理由として根拠をいくつか説明することが効果的です。
  

 ◇根拠はミッシー(MECE)を意識してモレ・ダブリなく取り揃える

答えを説明する説得理由である根拠を、矛盾なく完全にするためには、根拠がミッシー(モレ・ダブリがない状態にする、MECE:Mutualy Exclusive Collectively Exhaustive)になっていることが不可欠です。

根拠にモレがあると、モレの部分で矛盾を指摘されてしまいます。ダブリがあると、同じ内容があちこちに散見されて、読み手は混乱してしまいます。

ミッシーは論理思考の基礎になる概念です。

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