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ココナッツオイル&ミルクは、なぜ認知症予防にいいのか?



2015年02月27日 公開

白澤卓二(順天堂大学大学院教授)

ココナッツに含まれる中鎖脂肪酸がカギ

ケトン体の前に、まず私たちの体内で行われているエネルギー代謝についてご説明しましょう。私たちは体温を維持したり、ものを考えたり、生命活動を維持するためのエネルギーを体内(肝臓)でつくり出しています。

基本的に、ふつうに食事をしている人は、ブドウ糖をエネルギー源とする「解糖系」というエネルギー回路を使っています。ブドウ糖はごはんやパン、めん、砂糖などに含まれていて、極端な糖質制限を行っていなければ、不足することはありません。むしろ食べ過ぎで使い切れなかったブドウ糖が中性脂肪としてため込まれ、肥満に陥っている人がたくさんいます。

これに対し、ケトン体は血液中や肝臓に蓄えられたブドウ糖を使い切ったときに、体内に蓄えられている脂肪をもとに合成され、エネルギー源として利用されます。食事でブドウ糖を摂取していると、ケトン体は合成されないので、意識して糖質を制限しなければケトン体をつくり出す回路のスイッチはなかなかオンになりません。

このほか、ブドウ糖、ケトン体の両方を使い切ってしまったときに、筋肉などのタンパク質を分解してエネルギー源として利用する「糖新生」というエネルギー代謝もありますが、長期間の絶食など非常時以外にはあまり使われません。

 

体内でケトン体に分解される中鎖脂肪酸

 体内で合成できなくても、食べ物のなかに、ケトン体の合成を促すものがあります。それが中鎖脂肪酸です。中鎖脂肪酸は飽和脂肪酸の一種で、肝臓でケトン体に分解されて、エネルギー源として利用されます。

 アメリカの最新の研究では、中鎖脂肪酸をとることで体内でケトン体が合成され、アルツハイマー型認知症が予防・改善できることがわかっています。実際、アメリカでは製薬会社がアルツハイマー型認知症の治療薬として中鎖脂肪酸の薬の開発を進めています。

 そして、ココナッツオイルやココナッツミルクにはこの中鎖脂肪酸が豊富に含まれています。いまは、ボケ予防にココナッツオイルばかりが注目されていますが、ココナッツミルクにも中鎖脂肪酸は含まれています。逆にココナッツオイルに似たパーム油には、中鎖脂肪酸がほとんど含まれていません。購入するときには中鎖脂肪酸の含有量をチェックしましょう。

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