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ココナッツオイル&ミルクは、なぜ認知症予防にいいのか?



2015年02月27日 公開

白澤卓二(順天堂大学大学院教授)

認知機能改善・長寿に効くケトン体

ケトン体が注目され始めてしばらく経ちますが、いまだにケトン体が出ている状態は体によくないと誤解している人がいます。

実は、これまでケトン体は、糖尿病の患者さんが、ケトアシドーシスという生命の危険がある状態に陥ったときに血液中に増える物質で、体に悪影響を与えると考えられていました。

ケトアシドーシスとは、糖代謝がスムーズにできなくなり、代謝異常に陥ったためにケトン体の血中濃度が異常に高くなった状態です。体内の脂肪から合成されたり、ココナッツオイルやミルクから分解されたケトン体が、病的な数値まで上昇することはありません。

むしろ、最新の研究ではケトン体は健康長寿に作用していると考えられています。なぜなら、ケトン体が体内で合成されているときには、細胞の長寿遺伝子が活性化していることがわかっているからです。なぜ活性化するかはまだわかっていませんが、少なくともケトン体の合成はアンチエイジングに役立つと考えられます。

 

脳はケトン体もエネルギー源に利用

 もうひとつ、ケトン体をうさんくさいものと感じる理由に、長い間、「脳のエネルギー源となるのはブドウ糖だけである」という糖質至上主義が根強く存在していることが挙げられます。

 これは大きな勘違いで、脳がケトン体をエネルギー源として利用していることは、ずいぶん前からわかっていました。てんかんの治療食として、ケトン体を自分の体内でつくり出す「ケトン食」も存在します。ケトン体は悪者どころか、認知症予防や健康長寿に役立つ救世主なのです。

 

認知症以外にも効果が認められている

最新の研究報告によると、血液中のケトン体の濃度が、0.2mmol/l 程度あれば、低下した認知機能の改善がみられるケースもありました。それだけではありません。エネルギー源をブドウ糖だけに頼るのではなく、ケトン体も利用するようになれば、高血糖による認知症のリスクが下がると考えていいでしょう。

 ケトン体は脳以外の神経細胞にも作用すると言われています。特に、アルツハイマー型認知症と同じような変性が脳の神経細胞に起こるパーキンソン病やてんかん、筋萎縮性側索硬化症(ALS)への効果も期待されています。

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