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現地調査で感じたケニア市場の可能性 日本企業が進出するならこの都市

真田幸光(愛知淑徳大教授)

2018年10月10日 公開 2022年07月08日 更新

 

最もアフリカに進出してる中国企業の手法

そんなアフリカで今、最も目立つのは中国企業です。中国企業はすでにケニアで、港湾建設に着手しています。中国のアフリカへの進出方法は、ある意味でズルくて、非常に賢いものです。

例えばその国のインフラ整備に対して中国が補助金を出します。ただし、全額ではなく、借款による支援を行います。支援を受ける側はすぐにお金を返すことができません。

そこで、中国は、返済を完了するまでの期間、その国の土地を貸してもらうのです。そうすることで、その地域での一定の影響力を維持することになるわけです。

もう一つは、約14億人を抱える中国国内から、失業者をアフリカ現地へ連れていき、仕事を与え、働かせるということを行っています。こちらは、どちらかというと中国国内向けのガス抜きといった要素が強いと思います。

 

ケニアの首都・ナイロビのインフラ整備はまだ途上

2018年8月から9月にかけて、私はケニアを訪問しましたが、率直に言って、「日本企業はすぐにでも積極的な進出を」とお勧めできる状況ではありませんでした。

最大の理由は、やはりインフラがまだまだ整っていないこと。電気、水道、ガス、道路、港湾のいった基礎インフラの整備が不十分でした。

私は最初に首都のナイロビに入りました。
乾季にもかかわらず、幸か不幸か突然の大雨に見舞われる日がありました。すると、眼の前の塗装道路があっという間に泥水に覆われてしまいました。排水がしっかりと整備されていない証拠です。

現地では、在ナイロビの方々との交流会が予定されていました。しかし、開始時間になっても、なかなか人が集まってきません。遅れて参加された方に事情を聞いてみたら、本来15分で到着するはずが、この日は道路事情で3時間もかかってしまったというのです。

基礎インフラが整っていないことによる弊害や課題を痛感しました。これではビジネスをスムーズに進められる環境ではないと。

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ケニア第二の都市、モンバサが秘めた投資可能性

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