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「ひとりで悩む人」に看護師僧侶が教える“たったひとつの脱出法”

玉置妙憂(看護師僧侶:たまおきみょうゆう)

2019年04月12日 公開 2022年06月16日 更新

「はじっこ」にいると気づけるようになる

そもそも、道を外れてしまったから迷ったのです。きちんとまん中を歩いていたら、ガケから落っこちて道に迷いはしないはずです。でも、気がつけばきわきわのはじっこを歩いていた……。それは、あなたがはじっこがどこにあるのかを知らないからです。

たとえば、「彼氏にふられて涙が止まらない」は、わかりやすいはじっこですね。でも、「仕事がうまくいって最高の気分」というのも、実ははじっこなのです。

大成功に気を良くし、心ここにあらずで歩いていたら、階段から落っこちて肋骨を折ってしまったという友人がいました。昔から「好事魔多し」と言います。うまくいっているときほど気をつけなさいよ、今ははじっこを歩いている状態だよ、ということです。

日々の出来事は、私たちにはじっこを教えてくれるために起きています。「よく眠れない」も「やけ食いしてしまう」も、逆に「やる気満々」も「疲れ知らず」も、あなたがはじっこに来ているサインかもしれません。

「ああ、私は今、けっこうはじっこにいるな」とわかったら、今やっていることをいったんやめて、ちょっと離れてみるのも手です。ゆっくりのんびり軌道修正をしてから、また歩きはじめましょう。

 

誰でもガケから落ちるときはある

いかがでしょう。ずいぶんとえらそうなことを書きましたが、私もついこの間、またしてもガケに転がり落ちたばかりです。これでなかなかカッとなりやすいものですから、素早い判断をしたつもりが単なる思い込みということがあります。

しかも、それに気づかずぐいぐい突き進んで、結果、玉砕。周りに迷惑をかけたうえに、仕事の契約を一つダメにしてしまいました。落ち込みましたよ……。樹海から這い出て来るのに1週間くらいかかりました。

ようやく今は、少し高いところにいます。あたたかいそよ風に吹かれているような気分で、遠くまで続く道が、うっすらとですが見えるようになりました。あなたも、どうぞここにいらしてください。大丈夫、登り方はお伝えした通りです。

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